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事例から学ぶ:BtoBのリスティング広告に向くのは「Google」?「Yahoo!」?

Dec 27, 2019 11:29:32 AM

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「BtoB向けだから、とりあえずGoogleのリスティング広告だけやっている…」
「リスティング広告をこれから始めようと考えているが、どちらの媒体に出稿した方が良いかわからない…」


このようなことを漠然と考えているBtoBマーケティング担当者の声をよくお聞きします。

 

そこで本記事では、BtoB商材で「Google」と「Yahoo!」のリスティング広告の事例をもとに、検索エンジンの傾向を深堀り解説します。

 

目次

 

BtoBのリスティング広告で効果的なのは「Google」?それとも「Yahoo!」?

 

BtoBマーケティングにおいて、効果的な集客方法として実施している企業が多いリスティング広告。リスティング広告の検索エンジンは「Google」と「Yahoo!」が二大巨塔で、双方とも集客力があり、魅力的な媒体です。しかしながら、それぞれに傾向があることをご存知でしょうか。

実際、BtoBのIT製品・サービス選定者向けに行ったメディックス(以下、弊社)の調査結果では、「IT製品選定の際、よく利用する検索エンジンは?」との問いに対して、「Google」という回答は、「Yahoo!」の約1.5倍でした(下図参照)。

 

■企業向けIT製品・サービスを検討する際に利用する検索エンジン

 

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出典:企業向け製品・サービスの検討・選定者へのマーケティングに関わる実態調査 2018(株式会社メディックス)

 

この調査から、ITリテラシーが高い人にリーチするには、「Google」が向いているという仮説を立てられます。しかしながら、果たしてすべてのBtoBのIT商材カテゴリにおいて「Google」の方が適していると言えるのでしょうか。

 

7つの事例を比較して傾向を解説

 

弊社でご支援させていただいているBtoB企業のリスティング広告に関して、サービスやターゲットが異なる7つの事例をもとに傾向のポイントを解説します。


1.クラウドサービス(ITサービス業) A社


主なターゲット: 情報システム部門
キーワード: 指名キーワード

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※図表内の数値は2019年1~8月の合計値。情報保護の観点から数字は類似値にしています。
※図表内の黄色は特筆すべき値、オレンジ色は結果に至った要因を示しています。


「Yahoo!」のCPCが安価に抑えられているものの、「Google」のCVRが「Yahoo!」の2倍以上高いため、結果的に「Google」のCPAは「Yahoo!」と比較して約32%安価に運用できている。

 

2.セキュリティ対策サービス(ITサービス業) B社


主なターゲット: 情報システム部門
キーワード: セキュリティ系一般キーワード

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※図表内の数値は2019年1~8月の合計値。情報保護の観点から数字は類似値にしています。
※図表内の黄色は特筆すべき値、オレンジ色は結果に至った要因を示しています。


A社と同じく、CPCは「Yahoo!」に分があるが、「Google」のCVRが「Yahoo!」の3倍以上高いため、結果的に「Google」のCPAは「Yahoo!」と比較して約43%安価に運用できている。

 

3.人事向けサービス(ITサービス業) C社


主なターゲット: 人事部門
キーワード: 採用系一般キーワード

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※図表内の数値は2019年1~8月の合計値。情報保護の観点から数字は類似値にしています。
※図表内の黄色は特筆すべき値、オレンジ色は結果に至った要因を示しています。


CPC、CVRともに「Yahoo!」の方が効率が良いため、「Yahoo!」のCPAが「Google」と比較して約35%安価に運用できている。


4.会計システム(ITサービス業) D社


主なターゲット: 財務部門
キーワード: 会計系一般キーワード

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※図表内の数値は2019年1~8月の合計値。情報保護の観点から数字は類似値にしています。
※図表内の黄色は特筆すべき値、オレンジ色は結果に至った要因を示しています。


CVRには大きな差がないが、「Yahoo!」のCPCが「Google」よりも安いため、「Yahoo!」のCPAが「Google」と比較して約42%安価に運用できている。

 

5.決済サービス(金融業) E社


主なターゲット: 経理部門
キーワード: 決済系一般キーワード

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※図表内の数値は2019年1~8月の合計値。情報保護の観点から数字は類似値にしています。
※図表内の黄色は特筆すべき値、オレンジ色は結果に至った要因を示しています。


CVRは「Google」の方が高いが、「Yahoo!」のCPCが「Google」の3分の2程度であるため、結果的に「Yahoo!」のCPAが「Google」と比較して約16%安価に運用できている。


6.製造業向け基幹システム(ITサービス業) F社


主なターゲット: 製造業の情報システム部門
キーワード: 製造業系一般キーワード

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※図表内の数値は2019年1~8月の合計値。情報保護の観点から数字は類似値にしています。
※図表内の黄色は特筆すべき値、オレンジ色は結果に至った要因を示しています。


CVRは「Google」の方が高いが、「Yahoo!」のCPCが「Google」の4分の1であるため、結果的に「Yahoo!」のCPAが「Google」と比較して約62%安価に運用できている。


7.組込み製品(製造業) G社


主なターゲット: 製造業全般
キーワード: 指名キーワード

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※図表内の数値は2019年1~8月の合計値。情報保護の観点から数字は類似値にしています。
※図表内の黄色は特筆すべき値、オレンジ色は結果に至った要因を示しています。


CVRは「Google」の方が高いが、「Yahoo!」のCPCが「Google」の14分の1程度であるため、結果的に「Yahoo!」のCPAが「Google」と比較して約89%安価に運用できている。

 

BtoBリスティング広告の事例調査から得られた知見

 

この事例調査から、「Google」と「Yahoo!」の傾向はターゲット部門により異なることが判明しました。


1.ターゲットが情報システム部門の場合は、「Google」が向いている


「Yahoo!」のCPCは安価になるが、「Google」の方がCVRが良く、結果的にGoogleの方がCPAが安価になる。

 

2.ターゲットが人事/財務/経理部門、または製造業の場合は、「Yahoo!」の方が安価になるケースが多い


ターゲットが情報システム部門の場合よりも、「Google」と「Yahoo!」のCPCの差が大きく、「Yahoo!」のCPCが大幅に安価になる。結果的に「Yahoo!」のCPAの方が安価になるケースが多い。

上記はあくまでも傾向であり、効果を保証するものではありません。また、この事例調査からは、本記事の冒頭で示した「ITリテラシーが高い人にリーチするには『Google』が向いている」という仮説は間違ってはいないと推察することができます。


事例調査および仮説を踏まえ抽象度を上げると、BtoB商材のリスティング広告における知見としては、狙うべきターゲットが「どの部門か」「どのような業種か」によって検索エンジンを使い分けることで広告効果を最大化できる可能性があると言えるでしょう。

 

まとめ

 

今回紹介したのは7つの事例でしたが、リスティング広告で弊社がご支援させていただいている300社以上のBtoB企業を分析すると、上記の傾向に加え、そのほかの傾向も数多く見受けられます。


これからリスティング広告を始める方も、すでに「Google」または「Yahoo!」のどちらかだけを実施している方も、リスティング広告を実施する際は、狙うべきターゲットが「どの部門か」「どのような業種か」によって検索エンジンを使い分けることが重要だと意識することをおすすめします。


この機会に、リスティング広告の検索エンジンを今いちど、見直してみてはいかがでしょうか。

Tag: リスティング広告


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メディックスBtoBマーケティング編集部

デジタルマーケティングの基本的な考え方や最新情報、実践的なノウハウを探している、BtoBマーケティング担当者向けに、日々のマーケティング業務のプラスになるお役立ち情報を厳選して発信しています。

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