「ニュースリリースはとりあえず出しているけど、あまり取り上げてもらえない…」
「取り上げてもらいやすいニュースリリースって何?」
社内リソースの兼ね合いで、マーケティング担当者が広報業務を兼務しているケースも少なくありません。それに加えて、このような方のなかには、上記のような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか?
本コラムでは、ニュースリリースの概要、広告とPRの違い。そして、BtoB業界向けメディアの編集部に伺った、取り上げてもらいやすいニュースリリースのポイントについて紹介します。
目次
ニュースリリースとは何か?内容による違いと具体例
企業がマスコミ向けに情報を発表すること。発表の場で、印刷物や資料を配布することがあるため、プレスリリースと呼ばれることもある。
PR・広報活動において代表的な活動の1つで、広報担当者はもちろん、企業によってはIRやマーケティンングの担当者が行うこともあります。また、新しい情報のため、情報解禁日時を設定する場合が多いです。
ニュースリリースの内容としては、大きく分けて3つあります。
1.企業全体の広報が目的の内容
総務・人事情報 / 決算関連 / 資金調達や資本提携 / 売上や業績の報告 / 社名やロゴの変更 / サービスやシステムの導入 / CSR発表 / 社内制度や福利厚生
2.マーケティングが目的の内容
新商品・新サービス開始 / イベント告知 / キャンペーン告知 / 商品・サービスのリニューアル / 他社とのコラボレーション / イメージキャラクター就任 / CM放映・広告展開スタート / イベントの事後レポート、調査レポート / 社員や製品の受賞などの功績発表
3.危機管理が目的の内容
不祥事に関する対応 / 誤情報の訂正 / 報道や社会動向に対する見解発表
広告とPRの違いについて
最近は、広告にも様々な種類が存在し、広告自体が、より受け取る側と距離の近いものになってきているため、概念が混同されることが多いです。しかし、広告とPRには、明確な違いがあります。
まず広告は、「広告主が、自らの商品やサービスを利用してもらうための、一方向性の情報発信」であるのに対し、PRは、「広告主と顧客の両者の理解を主眼とした、双方向のコミュニケーション」です。
広告は、商品を売るために広告主(=企業)にとって都合の良い表現を使うことができますが、PRの場合、情報発信者・情報を伝えるメディア・情報を受け取る生活者という三者の仲立ちをしながら、情報をフェアに扱わなければなりません。
本コラムで紹介するニュースリリースは、PRにおいて第三者であるメディアに取り上げてもらう手法です。
ニュースリリース書き方の基本の「き」
ニュースリリースは基本的には、次の5つで構成されます。
1.タイトル・サブタイトル
2.写真
3.リード文
4.本文
5.問い合わせ先
各構成要素の説明とポイントは下記のとおりです。
1.タイトル・サブタイトル
ニュースリリースは、タイトルで決まると言っても過言ではないほど、5つの要素のなかで最も重要な部分になります。ポイントは、「具体的に」「30文字以内」で表現すること。30文字でおさまらない場合は、サブタイトル(30文字以内)を設けるといいでしょう。
2.写真
写真も重要な要素です。一目で内容が伝わる写真を使うと効果的です。「1.タイトル」と「2.写真」で興味を持ってもらうことができれば、「3.リード文」に目を通してもらいやすくなるでしょう。
3.リード文
リード文は、「1.タイトル」と「2.写真」で興味を持ったユーザが本文を読むかどうか?を決める要素になるため、とても重要です。「5W1H」を意識することで、短い文章のなかで正しい内容をユーザに伝えることができるでしょう。
4.本文
広告とPRの違いで説明したとおり、PRは、情報発信者だけでなく、情報を伝えるメディア・情報を受け取る生活者にとっても有益な情報でなければなりません。そこで、ニュースリリースの本文には必ず、商品・サービスの社会的な背景を盛り込みましょう。社会に役立つ製品・サービスであることを明確に伝えることが大切です。
5.問い合わせ先
ニュースリリースを作成する際に、意外と意識できていないのが問い合わせ先です。問い合わせ先として電話番号を記載するのは必須ですが、その際、担当部署の番号だけでなく、携帯電話の番号を記載しましょう。いつでも連絡がとれることが重要になります。
■ニュースリリースの基本構造とポイント
BtoB業界向けメディアの編集部が教えるポイント
メディアの編集部には1日に大量のメールが届きます。そのなかかから、取り上げてもらうためには、どうしたらいいのでしょうか。
次の表で、送付のポイントを項目別にまとめていますので、参考にしてください。
■ニュースリリース送付のポイント
ポイント | |
タイミング | ・製品やサービスの発表、販売開始のタイミングと、かけ離れたタイミングにならないようにしましょう。大量に届くニュースリリースのなかから取り上げてもらうためには、ニュース性が高いタイミングでの送付が重要です。 |
手段 | ・郵送やFAXより、素早くチェックできるメールが好まれます。 ・担当企業のWebサイトを使って情報収集を行う編集者もいるので、自社のWebサイトでも定期的にニュースリリースを出すことは必須です。 |
件名 |
・具体的かつ特長をとらえた内容が好まれます。逆に、添付ファイルを開かないと内容がわからないものは、好まれない傾向にあります。 |
本文・写真 |
・製品名やサービス名は、必ず正式名称で記載しましょう。製品の型番があればあわせて記載しましょう。 ・添付する写真は、そのまま掲載されても問題ないものを選びましょう。どのような写真がいいのか?わからない場合は、掲載を希望するメディアへすでに掲載されているほかのニュースリリースを確認するとよいでしょう。 |
まとめ
広報とマーケティング部署も兼任している際は、ニュースリリースを送るのも1つの大きな仕事ですので、改めてニュースリリースの書き方を見直してみてはいかがでしょうか。
メディックスでは、このようなメディアを使った知名度のあげ方など、広告・マーケティング施策全般にかかわるお手伝いをさせていただいております。お困りの際はお気軽にご相談ください。