BtoB商材は、BtoC商材と比較して商材単価が高く他社商材と比較することも多いため、CVに至るまで複数回・長期間にわたって情報収集をする傾向にあります。
ただし多くの場合、広告施策は刈り取り施策に注力し、最後に接触した広告の効果を評価しがちになります。CPAは効率化できるもののCV数の底上げがしにくい、という課題が多いのではないでしょうか?
「CV数をもっと増やしたいけど、どうすれば良いだろう‥」
「一般系キーワードは 直接CVにつながっていないが、停止してしまって良いのだろうか?」
「費用対効果が見えないため、認知広告へ予算を投下すべきか判断できない…」
本記事では、広告効果測定プラットフォーム「AD EBiS」を用いたアトリビューション運用でCPAが改善し、 CV数増加を達成した事例と、成功ポイントについて解説します。
目次
アトリビューション運用をしないことで陥りがちな失敗とは
一般的には認知施策であるディスプレイ広告や一般キーワードは「CVが取れない」と判断され、予算を縮小したり、配信停止にしたりするケースが多いと思います。
しかし、実際にアドリビューション運用に切り替えて評価した場合には、下記のようにディスプレイ広告が初回接触していて、最終的に指名キーワードでCVにつながっていることも多々あります。
ここでディスプレイ広告の配信がなくなると 、CVにつながる最初の接触がなくなるため、大きな機会損失になることは明白です。
いままで見えなかったCV獲得に至るまでの全体貢献度をしっかり数値化し、各施策を適正に評価することが、検討期間の長いBtoB商材においては、特に重要です。
認知・選定フェーズにおける、オンラインでのアプローチは重要
弊社メディックスでは、BtoBのIT商材の選定者やマーケティング担当者に 、定期的にアンケート調査を行っています。認知・選定フェーズの情報収集源は、検索エンジン、Webメディアの比率が圧倒的に高く、オンラインでのアプローチが重要です。
※以下は弊社の「【2021年度版】IT製品選定者アンケート調査結果」より抜粋。
最終接触した広告のみを評価するのではなく、初回接触から選定者の行動をデータ計測して、打ち手を考えることが重要です。
事例から解説! CV数を維持してCPA大幅改善
Yahoo!「指名・一般・リマーケティング」
Criteo
配信期間:2019年1月~2020年12月
このお客様の事例では、2019年度よりも2020年度の予算が縮小されたにも関わらず、2019年度と同じだけの広告CV数を獲得することができました。
サーチ広告のうち、特に一般キーワードに関してはアトリビューション観点で打ち手を実行したことで、前年度より少ないコストでCV数の増加につながっています。
CPA観点では効果が芳しくないと判断していたキーワードも、実は初回接触でCVに貢献していたことがわかり、予算を投下した結果CV増加の一手となりました。
ディスプレイ広告については、CPA観点で効果が良いと判断していたYDAですが、アトリビューション観点ではGDNのほうが効率的だということがわかりました。
予算の最適化を行って配信したところ、ディスプレイ広告全体でCVRが向上、CPAは改善。CV数増加の一手につながりました。
広告だけではなく、Web全体のCV数が増加し、年間目標の達成につなげることができました。
成功に導くポイントとは?
アトリビューション運用をする際は、「CVR(CPA)」ではなく、「再配分CVR(再配分CPA)」を基準に調整することが重要です。
再配分CVとは、AD EBiSで確認できる指標です。
アトリビューション運用を実施していない場合、CVに至ったユーザが広告に複数回接触したとしてもラストクリックのみ評価しますが、この再配分CVの場合はCVに至るまでのそれぞれの接触を評価します。
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▼ラストクリックでの運用
▼アトリビューション運用
こうして算出される再配分CVRを基に運用するのが 、アトリビューション運用です。
その上で 下記のような打ち手を継続して実行していくことにより、 改善につながり ます。
・再配分CVR(再配分CPA)基準で、予算配分を変える。
・再配分CVR(再配分CPA)基準で、広告文のリンク先URLを変える。
・再配分CVR(再配分CPA)基準で、広告フィード、キーワードを精査する。
CVR(CPA)運用と大きく変えることはありません。
再配分CVR(再配分CPA)で見るかどうかの違いで、長期的なCV数の増加とCPA改善につなげることが可能です。
まとめ
検討期間が長いBtoB商材のプロモーションにおいて、間接効果を評価するアトリビューション運用は CV最大化の一手として有効です。
その際は、リスティング・SNS広告はもちろんのこと、BtoBマーケティングの施策・実行をワンストップで提供できるメディックスに、ぜひ、ご相談ください。