BLOGBtoBマーケティングに関連したお役立ち情報を発信  

BtoB向けディスプレイ広告の課題と、ヤフーオーディエンスディスカバリ(YAD)の活用方法

May 24, 2024 3:36:18 PM

AdobeStock_646267336

 

Googleディスプレイネットワーク(以下、GDN)やYahoo!ディスプレイ広告(以下、YDA)などのディスプレイ広告は、CPCが低くサイトへの誘導は多く見込めるものの、リード獲得につながらず、なかなか手を出しづらいといった印象をお持ちの方もいらっしゃると思います。
さらに、獲得できたリードが商談化に結びつきにくい、質が低い、管理が難しいといった課題も指摘されています。

また、最近では、Cookie規制の強化により、ディスプレイ広告でよく用いられるリターゲティング(以下、RTG)のリストが減少していく問題も、顕在化しています。


本記事では、Cookie規制の強化の対策にもなり、ディスプレイ広告でも質の高いリードの獲得が期待できる、Yahoo!ディスプレイ広告のヤフーオーディエンスディスカバリ(以下、YAD)の詳細と、実際にYADを使ってリード数の増加やリードの質を上げている配信実績を紹介します。

 

目次

YADターゲティングとは

YADとは、ヤフーオーディエンスディスカバリ(Yahoo! Audience Discovery)の略で、Yahoo! JAPANのデータを用いて独自のユーザセグメントを作成し、Yahoo!広告への出稿やターゲティング配信を行えるサービスと、それらを実現するためのツールやシステムの総称です。

 

YADターゲティングの種類

YADターゲティングには、「流出ターゲティング」や「Eightターゲティング」、「ビジネスターゲティング」など様々な種類があります。
ここでは、3つのターゲティングを紹介します。

 

流出ターゲティング

Yahoo!ドメインから、特定のサイトへの訪問者をターゲティングする方法です。
競合サイトや比較サイトのURLを指定することで、他社へ流れてしまうユーザに対して訴求できます。また、自社サイトを指定することで、RTGリストの補完策としても有効です。

 

Eightターゲティング

名刺アプリEightのユーザの名刺データを用いて、部署・役職を絞り込んでターゲティングする方法です。

 

ビジネスターゲティング

法人格や資本規模、売上高の規模、従業員の規模、業種など、ビジネス軸に絞ってターゲティングする方法です。
「大企業のみにターゲティングしたい」「特定の業種のみにターゲティングしたい」などの場合に有効です。

 

ディスプレイ広告の課題とYADの活用方法

 

課題1.ディスプレイ広告のリードの質は、コントロールしづらい

従来のディスプレイ広告では、RTG以外のターゲティング方法の場合、ユーザの興味・関心や年齢、性別といった属性に基づいた広告配信に限られていました。

ただし、属性のみでは、本当に商品・サービスに興味を持っているユーザかどうかを判断するのは困難であり、そのため、質の高いリードを獲得することは容易ではありません。

YADの、競合サイトを指定した流出ターゲティングやビジネスターゲティングを活用することで、競合のサイトや比較サイトの閲覧ユーザに、会社規模や業種を絞って配信でき、質の高いリード獲得が期待できます。

実際に、媒体上のリード獲得単価は高いものの、有効リード率が高く、有効リード単価をRTGより低く配信できた事例を次に紹介します。
※有効リード:獲得したリードのうち、購入や利用の可能性が高い見込み顧客のこと。

<事例>
媒体上で見ると、YADのターゲティングはRTGに比べると、CPC、リード獲得単価ともにコストが高くなっています。しかし、有効リード率は高く、有効リードを獲得するためのコスト(有効リード単価)は低いという結果が出ており、効率的に有効リードを獲得できていることがわかります。


これは、YADのターゲティングが有効リードの条件に近いターゲティング(従業員規模や職種など)で、配信ユーザを絞り込むことができた、と考えられます。

 

図1※クリックで拡大表示できます

yda1png

 

※上記、基幹データには媒体に返せない広告経由の獲得リードを含んでいます。

 

課題2.サードパーティーCookie 利用制限の影響で、RTGリスト減少の見込み

近年、インターネット上のユーザのプライバシー保護への意識が高まり、規制強化の動きが加速しています。特に、広告配信に大きな影響を与えるサードパーティーCookieの利用制限が導入されようとしており、導入されればRTGリストの減少が懸念されています。

 

このような状況において、YADは、RTGリスト枯渇の補完施策としても有効です。

 

下記の折れ線グラフは、RTG、YADの配信を行っているアカウントの事例です。ターゲティングごとに、それぞれどのくらいサイトに新規ユーザを誘導しているか、を時系列で示しています。
赤のYADキャンペーンが最も多くサイトへ新規ユーザを誘導できていることがわかります。
※新規ユーザ:直近30日間サイトを訪問していないユーザのこと。

 

図2※クリックで拡大表示できます

YDA2

 

このアカウントでは、RTGに比べて、YADのリード獲得率は低く、リード獲得単価は高くなっています。ただし、先述のとおり有効リードにつながりやすいセグメントであるため、媒体数値のみで判断せず、配信を継続しています。

 

図3※クリックで拡大表示できます

YAD3

 

まとめ

YADターゲティングは、ITP対策の一環として、RTGリストが減少した際の補完対策として有効です。さらに、従来ではできなかった特定の企業規模や業種の絞り込みに加えて、競合サイト、比較サイトへ流出した検討度合いの高いユーザに配信できるため、有効リードの獲得・増加にも期待できます。


広告運用において重要なことは、媒体上のCPAだけではなく、有効リード単価までをしっかりと見ることです。それにより、正しいコスト投資の判断が可能になります。

 

メディックスでは、媒体上の数値のみにとらわれず、その先の有効リードまでを加味した運用を行っています。気になる方は、ぜひご相談ください。

Tag: BtoBマーケティング


logo_pc

メディックスBtoBマーケティング編集部

デジタルマーケティングの基本的な考え方や最新情報、実践的なノウハウを探している、BtoBマーケティング担当者向けに、日々のマーケティング業務のプラスになるお役立ち情報を厳選して発信しています。

ブログ購読お問い合わせ会社概要


一覧に戻る