「問い合わせ数がリニューアル前の約3倍になりました」
富士電機ITソリューション株式会社 様

BtoC企業のみならず、今日ではBtoB企業の多くもウェブマーケティングによるインバウンドでの顧客創出に取り組んでいます。一方で、早くからウェブマーケティングに取り組んできた企業からは「競合もウェブ上での顧客創出に注力するようになったことで成果が目減りしてきてしまった…」という声も聞こえてきます。
富士電機ITソリューションも、このような悩みに直面した時期があったと言います。
ウェブマーケティングでの競争が激化し、サイト経由での問い合わせ数が減少…
富士電機ITソリューション株式会社は、民間企業や官公庁、学校といった幅広い顧客に対して様々なITソリューションを提供しています。そして、同社のパッケージソリューション統括部ではワークフローパッケージ「ExchangeUSE」、CRMソリューション「CSStream」、BIツール「軽技Web」という3つのパッケージソリューションを扱っています。
このうち、「軽技Web」については、非常に早い段階からウェブマーケティングに取り組んでおり、2004年から軽技専用の製品サービスサイトを開設。当初はサービスサイト経由で多くの問い合わせを獲得することができていました。しかし、ある時期を境に徐々にその数が目減りしてきた。とソリューション推進事業本部 パッケージソリューション統括部USE・軽技営業部次長兼営業一課長の早坂 直人 氏は語ります。
「この頃には、競合他社もウェブマーケティングに予算を投じてサービスサイトを立ち上げたり、リスティング広告を出稿したりするようになっていました。その結果、ウェブマーケティングでの顧客創出競争が激しくなり、徐々に問い合わせ数が減っていってしまったんです」(早坂氏)
そのため同社では、ある時期からウェブマーケティングに関わる予算が削減されました。早坂氏自身もウェブマーケティングによる顧客創出をあまり重視しなくなったと言います。
同社とメディックスとの出会いはちょうどそのような時期でした。
知識に裏付けられた論理的な説明により、これまでと同じやり方から脱却
2014 年、メディックスからリーフレット制作の提案を受けた同社。ちょうど「軽技Web」を紹介した営業資料の刷新を検討していたため、早速メディックスに制作を依頼することにしました。その仕上がりについて、リーフレット刷新を担当したソリューション推進事業本部パッケージソリューション統括部の小川 純子 氏は次のように振り返ります。
「弊社の営業担当者が2~3時間程度お話させていただいた内容を、非常にわかりやすくまとめてくれました。お客様からの反応も非常に良いものでしたね」(小川氏)
そして、リーフレットの完成後、メディックスは「軽技Web」サービスサイトのリニューアルを提案。しかし、早坂氏は当初、メディックスからの提案内容に大きな違和感を感じたと言います。
「当時、BtoB 企業のウェブサイトといえば、『左側にメニューがある』『トップページ上部のメインビジュアルは縦幅が狭く、直後に【最新情報】がくる』といったサイト構成が主流だと考えていました。しかし、ご提案いただいたサイト構成は『上部にメニューが表示される』『トップページのメインビジュアルは縦幅が広くかなり目立ち、【最新情報】はページの最下部に表示される』といったサイト構成でした」(早坂氏)
そこで早坂氏は、このような印象をメディックスの担当者に伝えました。そして、それに対する回答を受けて考えが変わったと早坂氏は振り返ります。
「担当の方からは、ご提案いただいたサイト構成について非常に論理的に説明していただきました。また、私自身のなかには『これまでと同じやり方ではダメだ』という強い思もありました。サービスサイト経由での問い合わせ数が減っており、自分たちの発想や、やり方に限界を感じていたため、『むしろ違和感を感じるくらいの方が良いのではないか』と考えたのです。そういった意味で、自分たちの固定概念を壊し、新しい価値を創造する、信頼できるパートナーとしてメディックスさんにお任せすることに決めました」(早坂氏)
問い合わせ数の大幅な増加だけに留まらず、リードに対する営業活動の効率化にも貢献
リニューアル後の新たな「軽技Web」サービスサイトがリリースされたのは、2015年4月のこと。しかし、当初は新たなサービスサイトに対して批判的な意見を述べる人も…。従来のサービスサイトとはサイト構成が大きく異なっていたため、メディックスからの提案を受けた当時の早坂氏と同様に、違和感を感じる社員が少なくなかったからです。
しかし、そのような批判はすぐに影を潜めたそうです。その理由について、早坂氏は次のように語ります。
「早い段階で成果が出たからでしょうね。当初はリスティング広告を出稿していませんでしたが、それでも流入数や問い合わせ数が目に見えて増えましたから。サイト構成はもちろん、問い合わせまでの導線設計やSEO対策を徹底して追究していただいた結果だと思います」(早坂氏)
一方で、ウェブサイトはリリースして終わりというものではありません。Googleによるアルゴリズムのアップデートや顧客ニーズの変化に対応しながら、継続的な改善によって果を高めていかなければなりません。そのため、新たなサービスサイトのリリース後は、Google アナリティクスによる定量的な分析とメディックスのアカウントプランナー(営業担当)、および制作ディレクターによる定性的な分析を行いながら改善を繰り返していきました。
そして、このような取り組みの結果、問い合わせ数がリニューアル前(2014年実績)と比べて、約3倍(2018年実績)に増加しました。また、その成果は、問い合わせ数の増加だけに留まらないと小川氏は補足します。
「サービスサイトを通じ、『軽技Web』についての理解を深めた上で問い合わせをしてくださる方が増えたので、機能や用途から外れた内容の問い合わせが減りました。そういった意味で、リード(見込み客)の質が格段に良くなりましたね。その結果、営業活動の効率化にもつながったと思います」(小川氏)
問い合わせ数の大幅な増加だけに留まらず、リードに対する営業活動の効率化にも貢献
同社とメディックスは、リニューアル後もサービスサイトで発信する情報を継続的に改善。具体的には、メディックスに対して営業戦略を伝える場を定期的に設けた上で、サービスサイトで発信する情報を営業戦略にもとづいた情報にカスタマイズしていると早坂氏は語ります。
「サービスサイトは、より多くの見込み顧客に対して情報発信ができるという点で、製品プロモーションのなかでも非常に有効な手段だと考えています。しかし、サービスサイトで発信する情報に営業戦略がしっかりと落とし込めていなければ、アプローチしたい顧客層に対して、伝えるべき情報が正しく伝わらなくなってしまいます。そこで、メディックスさんには必ず期初に弊社の営業戦略をお伝えする場を設け、定期的に打ち合わせを実施してPDCA を回しています」(早坂氏)
同社の営業戦略を実現するために、メディックスからはサービスサイトの改善という枠を超えた提案が行われることもあると小川氏は語ります。
「実は、メディックスさんからはサービスサイトの改善のほかにリスティング広告やSEOコラム、ホワイトペーパー、特設LPといったご提案もいただき、実際にご協力いただています。弊社の営業戦略を深くご理解いただいた上で、それを実現するための適切な施策をご提案いただいているメディックスさんにはとても感謝しています」(小川氏)
さらに、営業戦略にもとづくサービスサイトの改善を軸とした同社とメディックスの取り組みは、新たな顧客層を開拓するテストマーケティングとしての役割も果たしていると早坂氏は補足します。
「『軽技Web』は、非常に多くの用途でご活用いただける製品です。そのため、営業戦略にもとづいたサービスサイトを軸に、SEOコラムや特設LPなどほかの施策も組み合わせながらBIツール以外の用途に関する情報を発信しています。そして、発信した情報に対する反応をみることで、どこにお客様のニーズがあるのかを見極めています」(早坂氏)
信頼できるパートナーとともに試行錯誤を繰り返していくことが重要
最後に、インバウンドでの問い合わせ獲得に悩みを抱えている人へのメッセージを伺いました。
「BtoBという領域は技術やニーズの変化が非常に早い領域です。そのため、自社だけでウェブマーケティングの成果を創出し続けることは容易ではありません。そういった意味で、BtoB マーケティングに関する確かな知見とノウハウを蓄積しているメディックスさんのような信頼できるパートナーを見つけ、ともに試行錯誤を重ねていくことが非常に重要だと思います」(早坂氏)