VOICEメディックスがマーケティング支援した
クライアント様から頂いた声

「BtoB製造業の市況や特有の課題感に沿って、デジタルマーケティングの必要性と全体像をわかりやすく伝えてくれました」

茨城県産業技術イノベーションセンター 様

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従来、製造業の営業は対面での商談や展示会が主流でした。一方で最近では、製品・サービス導入時の情報収集のオンライン化が急速に進み、他業種同様にデジタルマーケティングの取り組みが求められるようになってきています。

しかし、ニッチで専門性の高い製造業では、一般的なマーケティングノウハウが当てはまらないケースは少なくありません。また、社内に専任のマーケティング担当者がいないケースも多く、どこから手をつけ、どのように進めればいいのかわかりにくいという課題があります。

過去20年間で450社以上のBtoB企業支援実績を持つメディックスは、こうした製造業の課題に向き合い、セミナーや講演を通じたマーケティング啓発活動にも力を注いできました。本記事では、茨城県内の製造業に向けたセミナーでメディックスに講演の登壇を依頼した茨城県産業技術イノベーションセンターの事例を紹介します。

中小企業に技術とビジネス創出の双方を支援する先進機関

茨城県産業技術イノベーションセンターは、1985年に茨城県工業技術センターとして発足しました。工業技術センターは、企業への技術指導、依頼試験・分析や受託・共同研究等を行う支援機関として、各都道府県に設置されています(独立行政法人中小企業基盤整備機構 J-Net21より)。その中で、茨城県産業技術イノベーションセンターは2018年に現在の名称に変更し、「研究推進グループ」と「新ビジネス支援グループ」を新たに立ち上げました。イノベーション戦略部 研究調整監兼イノベーション戦略部長 大城 靖彦氏は、その取り組みについて次のように説明します。

「『研究推進グループ』では、イノベーション創出につながる先導的な研究を実施しています。現在は宇宙関連技術や海外向けの日本酒開発等に力を入れています。『新ビジネス支援グループ』では、ビジネスプラン構築からビジネス創出までの支援をしています。全国の工業技術センターの中で、技術支援だけでなくビジネス創出支援も同時に実施しているのは当センターのみです」(大城氏)

技術とビジネス創出の双方を支援する先進的な取り組みに踏み切ったのは、高い技術力がありながら受託事業のみにとどまる中小企業の多さとも関係しています。

「海外調達が増えて受注が減っても、自社事業をどう展開すればいいかわからず戸惑っている企業は少なくありません。いわゆる『下請け体質』から脱却し、競争力のある提案型企業への変革・成長を支援するため、さまざまな施策を展開しています」(大城氏)

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同部門の中心的な施策となっているのが、定員20名で半年間かけて行う「ビジネスプラン構築研修」です。参加各社は、事業構想のサポート経験が豊富な士業などのメンターのアドバイスを得ながら自社の新たな事業を構想していきます。実際に、研修受講後に新規事業の部署を新たに立ち上げる参加企業もあり、変革の成果は着実に積み重なっています。

「そうした変革に向けての『最初の一歩』のきっかけとなるように、新たな事業づくりへの意識醸成や、必要な知見を深掘りするためのセミナーを月1回ペースで開催しています」と話すのは、イノベーション戦略部 新ビジネス支援グループ長の石川 章弘氏です。アイデアの出し方やビジネスモデルの描き方、海外輸出の準備に加え、テーマとして不可欠だと判断したのが「BtoB製造業のデジタルマーケティング」でした。

「事業づくりを進めていくうえで、デジタルマーケティングは持続的な収益確保のためにも欠かせない取り組みです。そうした取り組みにおいては、Webサイトひとつとっても顧客のニーズを念頭において制作しなくてはなりませんから、そのために適切な内容を伝えてくれるセミナー講師を探していました」(石川氏)

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BtoB製造業特有の課題に寄り添い、事前準備から開催まで「誠実」に対応

 

BtoBマーケティングを支援する会社は多数あります。その中でメディックスを選んだ理由について、石川氏は次のように振り返ります。

「さまざまな書籍やWebサイトなどで情報収集する中で、メディックス社を知ったのは、製造業向けセミナーのアーカイブ動画を視聴したのがきっかけでした。製造業に特化したセミナーの実績があることと、打ち合わせで提案された内容がイメージと近かったのが、依頼する決め手となりました」(石川氏)

イメージに近い提案というのは、中小製造業が抱えている課題に対する解像度が高かったことを意味しています。

「マーケティング関係のツールを導入したものの、うまく使いこなせないというお悩みは複数の企業から聞いていました。『どんなところから手を出せばいいのかわからない』という声も聞いていましたので、ツールの使い方などの方法論ではなく、デジタルマーケティングが必要な理由や、持つべき意識、考え方といった導入部分の話をしていただきたいと思っていました。メディックス社の提案は、ツールありきではなく、マーケティングの必要性など、戦略的な内容を加味したものだったので、中小企業にとって、新たな事業を進める次の一歩につながる期待が持てました」(石川氏)

マーケティングに割くことのできるリソースや、取り組む際の状況は企業によって異なります。また、一般的なマーケティングノウハウは、ニッチで専門性の高い製造業にそぐわないという現実もあります。「デジタルマーケティングは必要と聞くけど、どうも腹落ちしない」「本当に成果が出るかわからないものに投資はできない」といった懸念にも応える必要がありました。

そうした課題に寄り添い、メディックスが提案したのは『未来を切り開くBtoB製造業のデジタルマーケティング戦略』と題した講演内容でした。テクノロジーの進化段階の指標であるハイプ・サイクルから見た製造業デジタルマーケティングの市場予測や、フィジカル(非オンライン)の情報収集割合が低下しているといったエビデンスを提示したうえで、製造業におけるデジタルマーケティングの必要性を提示。営業活動をオンライン化する方法や「成果の上がるマーケティング活動」と「成果の上がらないマーケティング活動」の違いを説明したうえで、具体的な方法論を展開する構成です。

「デジタルマーケティングの重要性をはじめ、全体的に根拠のある客観的な数字をもとに説明する構成だったので、製造業の方たちには納得感のある内容だと感じました。デジタルマーケティングに不慣れな方へのセミナー内容として、なぜこの方向性が必要なのかという理由も丁寧に説明いただいたので、私どももその意図の共有を図ることができました。事前の打ち合わせも2回行い、都度資料もブラッシュアップされたので、不安なくセミナー当日を迎えることができました。ご提案の密度が非常に高いだけでなく、事前打ち合わせの前に資料を共有し、打ち合わせで申し上げた要望を次の打ち合わせでしっかり反映するなど、メディックス社の対応ひとつひとつに誠実さを感じています」(石川氏)

「ツールありき」ではなく、デジマの必要性や持つべき意識を丁寧に説明

セミナーはオンラインとリアルのハイブリッドで実施され、終了後のアンケートでは全員が「大変満足・満足」と回答。時間はメディックスが「ちょうどいい長さ」と提案した90分でしたが、やはりアンケートでは全員が「適切」という回答でした。

「丁寧な語り口でひとつずつ論理立てて話してくださったので、参加者の方々にとってもわかりやすかったと思っています。どうしてもデジタルマーケティングの話をすると、『コンバージョン率を上げるためには』『アクセス解析ツールの使い方は』といった専門用語が飛び交い、多少の心得がないと理解が追いつかない内容になることが多いですが、メディックス社はそうした言葉を極力使わず、製造業にとってのデジタルマーケティングとは何かをわかりやすく話してくれました。そのため、ワークショップなどがなくても最後まで関心を持って聞いてくれたのではないでしょうか」(石川氏)

ツールありきではなく、「なぜデジタルマーケティングが必要なのか」をしっかり説明したうえでツールに言及して「手段の目的化」を防ぎ、何をするべきかを考えられる構成になっていたことを、大城氏も高く評価します。

「最近よく聞くのは、顧客管理と営業活動の悩みです。生産管理で多いのが、少量多品種への移行で納期が短くなり、協力会社へ依頼せざるを得ないケースです。どうしても利益が下がってしまうので、CRM(顧客管理)ツールに高い関心を持つ企業は増えています。営業活動に関しては、従来のルート営業一辺倒では受注を減らしてしまうとの危機感を持つ企業が多くなりました。メディックス社のセミナーでは、考え方や意識面だけでなく、CRMや営業活動のオンライン化といった具体的な方向性も示していたので、参加者の満足度が高かったのではないかと思っています」(大城氏)

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言うまでもなく、製造業は長らく日本経済を牽引し、多くの雇用を生み出してきました。今後、日本が「失われた30年」から脱却し、経済成長を果たすには、やはり製造業による新たな価値の創造が不可欠だと大城氏は続けます。

企業が何かを生産したり、製品やサービスを提供したりしたものに対し、顧客が便益に感じることで、初めてそこに価値が生まれます。すなわち、顧客との関係構築が価値創造には不可欠ですから、デジタルマーケティングの取り組みは非常に重要です。引き続きメディックス社等の専門家の皆様からの支援を受けながら、当センターを価値と雇用を生み出す製造業の新規事業の創出拠点にしていきたいと思います」(大城氏)

 


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