オウンドメディアでは製品PRではなく、お客様課題に寄り添ったコンテンツを公開
住友商事グループのSCSK株式会社は、コンサルティング、システム開発、ITインフラ構築、ITマネジメント、BPO(Business Process Outsourcing)、ITハード・ソフト販売まで、ビジネスに必要なITサービスを幅広く提供しています。そんな同社において、プラットフォームソリューション事業部門は、“IT商社的”な立ち位置で国内外の厳選したITプロダクトの販売、構築、サポートを担っています。
そして、同部門では2018年に「SCSK IT Platform Navigator」というオウンドメディアを開設しました。そのコンセプトについて、「SCSK IT Platform Navigator」の運営を担当しているプラットフォームソリューション事業部門 事業推進グループ 営業推進部 第一課長 の大塩 暁子 氏は次のように話します。
「マーケティングで有名な『ドリルを買う人が欲しいのは、“穴” である』という格言(※)のように、弊社の取り扱い製品に関心を持っているお客様は、製品の導入自体を目的としているのではなく、製品の導入によって何らかの課題を解決することを目的としています。例えば、弊社の取り扱い製品の1つであるセキュリティ製品であれば、情報漏えいの防止やガバナンス順守の徹底といったことがお客様にとっての本質的な目的です。『SCSK IT Platform Navigator』では、お客様の本質的な課題解決に有益な情報を提供することを第一にしており、単純な製品PRコンテンツは掲載していません。一般的にお客様が抱える課題と解決策を提示した上で、一案として弊社のソリューションを紹介しています」(大塩氏)。
現在では、上記のコンセプトに沿ってお客様目線に立ったコンテンツを制作することができている同社。しかし、オウンドメディアの運営を開始した直後は、「コンテンツの目的と製品について両方の理解が必要になるため、求めている水準のコンテンツを制作できる制作会社がなかなか見つからない…」というBtoB領域のオウンドメディアを運営する企業特有の悩みに直面していました。
(※)セオドア・レビット著「マーケティング発想法」より