VOICEメディックスがマーケティング支援した
クライアント様から頂いた声

「第三者からの客観的な意見の大切さを実感しました」

トレノケート株式会社 様

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マーケティング戦略を立案するための基盤として、顧客の行動や思考を可視化するカスタマージャーニーマップに注目が集まっています。書籍やインターネット上の情報を参考にしながら、今まさに、カスタマージャーニーマップを作成しようと考えている読者の方も多いのではないでしょうか?

しかし、自社の力だけでカスタマージャーニーマップを作成すると、客観的な視点でのペルソナの思考や行動を検討することが難しかったり、マップ作成に関する専門的な知見が不足していることによって、成果につながるような形で仕上げられなかったりといった問題に直面してしまう可能性も…。

そのため、最近では、客観的な視点からの助言と専門的な知見の提供を期待できるプランナー・ファシリテーターのサポートを受けながらマップ作成に取り組む企業が増えつつあります。

今回は、実際にこのような形で第三者のサポートを受けながらワークショップ形式でカスタマージャーニーマップを完成させたトレノケート株式会社の事例を紹介します。

マーケティング部門の羅針盤となる戦略の策定が必要だった

企業や個人に対して、主にIT系の人材育成研修を提供するトレノケート株式会社。教育専門企業として20年の実績をもち、独立系のため特定のベンダに偏らない実践的な研修を行っています。世界11の国と地域で事業を展開しているため、グローバルITベンダとのリレーションも深く、世界で活躍するITプロフェッショナルに必要な研修サービスを、いち早く提供してきました。

そんな同社では、ラーニングサービス本部マーケティング部部長の福田 真紀子 氏のもと、5名の部員がそれぞれイベントやチラシ、ウェブといった施策を担当し、マーケティング業務を担っています。福田氏は、従来のマーケティング部門における課題感について、次のように語ります。

「各部員は当然、与えられた担当領域のなかでベストを尽くしています。しかし、どうしても、自らの担当領域に閉じた視点となり、俯瞰的な視点を持ちにくくなります。また、弊社は商材が幅広いこともあり、各商材についてターゲットを絞り込んで施策を展開するということはあまりしてきませんでした。このような状況のなかで、一度ターゲットを見つめ直し、各部員が担当施策を推進していく上で羅針盤となるマーケティング戦略を策定する必要があると思っていました」(福田氏)。

第三者を交えた事前準備を通して、独自資産や強みを改めて確認できた

そこで、ラーニングサービス本部マーケティング部部長代理として現場を統括する長山 晴美 氏が、マーケティング戦略を固めるための方策についての検討を開始。その過程でカスタマージャーニーマップを作成することが有効であるとの考えに至りました。

「最初は、自分たちでカスタマージャーニーマップを作ろうと考えていました。しかし、カスタマージャーニーマップは、これから進めていくマーケティング活動の基盤となる、非常に大切なものです。そのため、プロに依頼してしっかりしたものを作った方が良いと判断しました。メディックスさんにお願いしたのは、ウェブを拝見して、BtoBマーケティングに関する深い知見をお持ちだと感じたからです。価格が思っていたよりリーズナブルだったのも良かったですね」(長山氏)。



メディックスとの面談を経て、早速カスタマージャーニーワークショップに向けた準備が始まりました。メディックスの担当者と長山氏が中心となり、まずは市場や競合を分析。独自資産や強みを浮き彫りにしていきました。途中からは、マーケティング部のメンバー全員が加わり、活発に議論しながらミーティングを行いました。

このミーティングの時点で、すでにいくつかの発見があったと長山氏は語ります。1つは、競合への対策に関することでした。競合には、他社の従業員を対象とした研修サービスだけではなく、各社が独自に行う社内OJTも含まれる。よって、これに対する対策も必要となります。もう1つは、自社の強みに関することでした。

「私どもは、現場で役立つ研修に徹底的にこだわってカリキュラムを作成しています。また、弊社では多くの講師が社員として在籍しているので、研修の頻度が多く、それが選びやすさにつながっています。ただ、それは我々にとって当たり前のことだったので、特に強みだとは思っていなかったんです。しかし、メディックスさんから『そこは御社の強みなので、もっと打ち出すべきではないか』と指摘され、なるほどと思いましたね」(長山氏)。

 

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活発な議論の結果、施策のアイデアや、商材の弱点・課題が次々と明らかに

そして迎えた、ワークショップ当日。マーケティング部の6名全員と、セールスサポートを含めた営業部門から4名が参加しました。

当初のターゲットは「個人」、「人事部担当者」、「部門長」。しかし、「人事担当と部門長でわけるよりも、ITリテラシーの高低でわけたほうがよい」とのメディックスからのアドバイスを受け、最終的に、「個人」、「ITリテラシーの低い人事・部門長」、「ITリテラシーの高い人事・部門長」の3つのターゲットに分けることに決めました。

ターゲットの確定後、全員で「個人」のペルソナと、カスタマージャーニーマップを作成。その後、5名ずつの2班に分かれて、「ITリテラシーの低い人事・部門長」「ITリテラシーの高い人事・部門長」のペルソナとカスタマージャーニーマップを作り、最後にそれぞれをメンバー間で発表・共有しました。

「まずは、SEO対策を徹底して認知を獲得することが大事」
「ITリテラシーが低い人には、上司に説明しやすくなる資料があったほうがいい。稟議資料のテンプレートも必要」
「もっと個人のステップアップやキャリアの観点からの事例があっていい」

このように、ワークショップでは具体的な意見が出て、活発な議論が行われました。同時に「価格設定の理由を、説得力をもって説明できていない」「ラインナップが豊富なので、逆に案内が大変で、お客様も最適なメニューにたどり着きにくい」といった弱点や課題も明確になりました。

「ワークショップをやって一番良かったのが、マーケティング上の課題を可視化できたこと。まだまだアピールしきれていない点がたくさんあることを再確認できたのも良かったです。そして、何より、ワークショップ後、『今後のトレノケートの可能性を感じた』と語ったメンバーがいたのが嬉しかったですね」(長山氏)。



同社では今後、ウェブサイトを充実させ、問い合わせや申し込みを増やしていく計画を立てています。具体的には、今回作成したカスタマージャニーマップをベースに、ウェブのリニューアルを進めていく予定です。

実施中のマーケティング施策の意義を再確認する機会にもなった

さらに、施策に直接つながるもの以外にも、ワークショップによる効果が出ているようです。

「自分が担当している施策が、大きなマーケティングの視点のなかでどういう意味を持っているのか。その意義を各自が再確認できたことも大きいですね。また、マーケティング側が考えていることと、営業側が考えることは、どうしてもズレが生じます。今回、マップづくりのワークショップを通して、日頃の思いを共有し、お互い視点が違うことを理解しあえたことも大きな成果です」(福田氏)。

カスタマージャーニーマップ自体は、その気になれば社内のメンバーだけで作り上げることも可能です。しかし、今回、メディックスがファシリテートしながら、ワークショップ形式で作成したことについて、その効果を福田氏は次のように振り返ります。



「自分たちだけだと、どうしても考えが固まったり、自分たちが知っていることだけで判断したりしてしまいがちです。第三者に入ってもらい、客観的な視点から意見を出してもらうことで、新たな気づきやブレイクスルーが生まれます。また、今回、マップづくりを通じて、メディックスさんに弊社のサービスやマーケティング戦略について深く理解していただけました。今後、具体的な施策の相談をする上でもスムーズですし、より質の高いご提案をいただけるはずだと楽しみにしています」(福田氏)。

 

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議論が活性化する雰囲気づくりがワークショップ成功へのカギ

最後におふたりに、これからカスタマージャーニーマップの制作を考えている人へのアドバイスを伺いました。

「弊社の場合、ワークショップにはあえて入社したてのメンバーからベテランまで幅広い人に参加してもらいました。多様な人に参加いただいたほうが議論も活性化し、発見も多いと思います。特に、マーケティング部門以外の人、それもお客様と直に接していて、お客様の声を知っている人に参加してもらったほうが良いと思います」(長山氏)。



「ワークショップでは、メンバーが前向きに、主体的に取り組むことが何より大事です。そのためにも、参加メンバー全員がそれぞれ意見を出しやすい雰囲気となるような人選をすることも重要だと思います」(福田氏)。

 
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