「自社のコンバージョン率がなかなか上がらない」
「BtoBでコンバージョン数を増やす方法を知りたい」
このようにお悩みではないでしょうか?
BtoB企業にとっては、資料ダウンロードページからの資料請求やお問い合わせは、リード獲得の重要な手段です。少しでもコンバージョン率を上げたいと思いはするものの、どうすればいいのか?わからず、困っているBtoBマーケティング担当者が多いようです。
そこで、本記事では、BtoB企業における「コンバージョン率」に対する考え方を解説したのちに、コンバージョン数を増やす方法を、よくある失敗例とあわせて紹介します。
目次
BtoB企業において、コンバージョン率は重要
インターネット上でビジネスを展開する企業にとって、コンバージョン率は、もっとも重要とされる指標の1つです。
特に、企業を相手にするBtoBでは、個人を相手にするBtoCと比較すると、市場が限られるため、1つのコンバージョンが重みを増します。数少ない見込み客を、可能な限り、取りこぼさないように対策を立てることは、BtoB企業にとって非常に重要です。
また、BtoBは、広告の入札単価もBtoCと比較して高い傾向があります。コンバージョン率を高めることができれば、費用対効果が良くなり、効率的に集客できるようになるのです。
BtoB企業は、コンバージョン率だけに囚われるのも良くない
BtoB企業では、入力フォームからの「資料請求」や「お問い合わせ」をコンバージョンとするケースがほとんどです。そして、見込み客の情報を多く集めたいと考える企業では、入力フォームの項目数が多くなる傾向にあります。
対して、見込み客側は、入力フォームの項目が多くなるほど時間を取られます。入力中に集中力が途切れて面倒に感じてしまうと、そこで離脱してしまうため、コンバージョンに至りません。ですので、入力フォームの項目数が多い場合には、必要最低限まで項目を減らすことで、コンバージョン率を比較的容易に向上させることができると言われています。
しかし、入力フォームの項目数を減らすと、見込み客が気軽にアクションできるようになる半面、商談・受注とは遠い問い合わせが増える。また、得られる情報が少なくて、マーケティングが非効率になる。といったデメリットがあります。
つまり、「入力フォームの項目数」と「フォーム送信率(CVR)」は、どちらかを優先すると、どちらかが下がる、「トレードオフ」の関係にあるのです。コンバージョン率を上げることだけを優先して入力フォームの項目数を減らしてしまうと、本来の「商談・受注につながるリード獲得」といった目的を果たせなくなる可能性がある点には、注意が必要です。
詳しくは、「BtoB企業のEFOは、どうやって進める?2つのポイントと手順を解説」でも解説していますので、ご覧ください。
BtoBでコンバージョン率を高める方法
ここでは、入力フォームの項目数を減らす以外の方法で、コンバージョン率を高める方法を3つ紹介します。
1.集客媒体や広告の配信手法を見直す
広告を出稿して集客に用いる媒体は、検索連動型広告やディスプレイ広告、SNS広告など、広告の種類によって異なります。それぞれ得意とするターゲット層が異なるため、自社商材との相性が悪い媒体に出稿している場合は、コンバージョン率が上がりにくくなります。
例えば、同じSNS広告でも、Facebookは実名登録が基本で、ビジネスでの利用も多いことから、BtoBでも、比較的コンバージョン率が高いことが特長です。一方、匿名での利用が多いTwitterは、潜在層への認知拡大やブランディングには向いていますが、高額なBtoB商材のコンバージョンには、直接つながりにくい傾向があります。扱っている媒体が限定的なら、ほかの媒体もテストしてみて、自社商材と相性の良い媒体を探しましょう。
また、広告の配信手法を見直すことでも、コンバージョン率を高めることが可能です。例えば、年齢層や性別、興味関心といったセグメントを、より細分化してターゲットを絞り込んだり、複合キーワードの組み合わせを変えてみたりすることでも、自社商材と、より親和性の高い見込み客を集められる可能性が高くなります。
2.コンテンツの訴求力を高める
BtoBでは、製品・サービスの情報収集や、比較検討を慎重に進める傾向があるため、コンテンツの訴求力を高めることは重要です。見込み客が、自社のコンテンツを閲覧する際に「知りたいこと」と、自社が、見込み客に「訴求したいこと」とのつながりが弱い場合、見込み客は、自社が期待するアクションを起こしてはくれません。
例えば、課題認知前のフェーズにいる見込み客に対して、「自社サービスの活用事例コンテンツ」を用意しても、興味を持ってもらえる可能性は低いでしょう。対して、課題解決策の情報収集フェーズにいる見込み客に、「課題別の事例コンテンツ」を用意すれば、「役に立ちそう」と感じてもらえ、資料請求やお問い合わせにつながりやすくなります。
資料請求やお問い合わせといった、自社が期待するアクションを取ることが、なぜ見込み客にとって役立つのか。その裏付けを、コンテンツで合理的に示すことが必要なのです。見込み客がコンテンツを閲覧することで、「知りたいこと」への理解を深め、「さらに詳しく知りたい」と思わせる、態度変容を促す仕組みを作っていきましょう。
3.入口からコンバージョンポイントまで、一貫した訴求を
集客する際に訴求している内容と、コンテンツの内容に、一貫性を持たせることも重要です。
例えば、「安さ」を訴求している広告から遷移してくるランディングページで、様々な価格帯のサービスが紹介されているケースは少なくありません。見込み客を「安さ」で呼び込み、より高額なサービスに関心を持ってもらいたい。との、企業側の思惑があるためです。
企業のねらいどおりに、より高額なサービスに興味を持ってもらえる可能性も、確かにあります。しかし、「安さ」を求めてランディングページに訪れた見込み客の多くは、期待外れの内容と感じて、離脱してしまうでしょう。
せっかく集客できた見込み客を、コンバージョンさせたいなら、入口からコンバージョンポイントまで、訴求軸をずらさないことが大切です。
BtoBでコンバージョン率を下げてしまう失敗例
ここからは、BtoBでコンバージョン率を下げてしまう具体的な失敗例を紹介します。自社コンテンツに該当する点がないか、確認してみてください。
CTA(Call To Action)がわかりにくい
BtoBにおいては、見込み客にコンバージョンさせるために、コンテンツの下にCTAの形で資料ダウンロードフォームを設けるのが一般的です。
しかし、コンテンツの読み終わりからCTAエリアまでが離れていると、見込み客は記事を読み終わった段階でコンテンツから離れてしまいます。また、デザインが馴染みすぎている。ボタンや画像が小さすぎる。といった場合も、読者はCTAの存在に気付きにくくなります。
かといって、CTAを目立たせすぎると、唐突感や宣伝色が強く出て、見込み客に警戒心を抱かせてしまうでしょう。CTAは、コンテンツの終わりから距離を置かず、サイト全体に調和しつつも、存在感のある形状や配色を考える必要があります。
ファーストビューの訴求が弱い
ファーストビューとは、Webページを開いたときに最初に表示される部分で、スクロールせずに見える範囲のことです。資料ダウンロードページのファーストビューを開いたときに、見込み客が得られる価値がわかりにくい場合も、コンバージョン率は下がります。
例えば、ページを開いたときに、自分が必要としている商品やサービスを提供していることがわからなければ、見込み客は、すぐに離脱してしまいます。また、そのページを見ることで、どのようなベネフィットを得られるのか?が表示されていない場合も、興味を持って続きを読み進めてもらえません。
Webページを開いた人が、そのページを閲覧するか判断する時間は、わずか3秒といわれています。ファーストビューには、商品やサービス名、内容がわかることはもちろん、「導入実績1万社」「○○賞3年連続受賞」など、商品やサービスの魅力や強みが、ひと目で伝わる工夫を施すことが重要です。
見込み客の検討フェーズを無視して、入力フォームの項目を決定している
資料請求やお問い合わせの入力フォームの項目を、見込み客の検討フェーズを無視して決めている場合も、コンバージョン率が上がりにくくなります。
例えば、まだ課題認知前のフェーズにいて、ノウハウ資料をダウンロードしたい人に、「予算」や「解決したい課題」などの項目を設定しても、答えようがありません。フォームを埋められない見込み客は、そのまま離脱してしまうでしょう。
先にも解説したように、入力フォームの項目数とコンバージョン率は、トレードオフの関係にあります。入力フォームの項目数が多すぎると離脱を誘い、コンバージョン率が下がりますが、少なすぎるとマーケティング効率が上がりません。
入力フォームの項目は、検討フェーズに応じた適切な内容のものを、見込み客の負担にならない数で設定することが重要です。
まとめ
BtoCと比較して市場の狭いBtoBにおいては、流入してきた数少ない見込み客を、できるだけ取りこぼさずに、コンバージョンへと導くことが重要です。
マーケティング効率を維持しつつ、コンバージョン率を上げるためには、広告の配信手法や、コンテンツの内容を改善して訴求力を高めた上で、見込み客のフェーズに応じた、適切な入力フォームの項目を設定するなどの工夫をしましょう。
なお、BtoBの商談プロセスでは、コンバージョンの後に商談化・受注などのフェーズが存在していることがほとんどです。そのため、コンバージョン数やコンバージョン率が売り上げにどの程度貢献しているのかが見えにくく、費用対効果をどう判断すればいいのか、迷う企業も多いようです。
メディックスでは、広告費用に対してMQLやSQLの件数が何件創出できたのか。どの広告から、どのくらいの商談金額が生まれているのか。などを、アトリビューションを加味した上で可視化する取り組みをおこなっています。※MAもしくはSFDC、広告効果測定ツール要導入(別途、費用発生)
広告効果を可視化したい方、そのほかBtoBマーケティングの改善に課題をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。