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BtoBにおけるセグメンテーションとは?STP分析と方法、例を用いて解説

Jan 13, 2021 5:00:00 PM

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「BtoBにおけるセグメンテーションは、どのように検討する?」
「STP分析の活用方法や具体例を知りたい」

BtoB企業のマーケティング担当者の中には、このような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

市場の細分化という意味の「セグメンテーション」は、企業が、どの顧客層を狙うか判断し、適切なポジションで勝負するために、はじめに検討しておきたい重要な要素です。特に近年では、顧客ニーズの多様化や競争の激化により、特定の領域で勝負する必要性が増してきたため、「セグメンテーション」の重要性も再認識されるようになってきました。

本記事では、BtoBにおけるセグメンテーションの重要性や考え方、セグメンテーションと切っても切り離せない「STP分析」の特長などを解説します。

 

セグメンテーションとは?

 

セグメンテーション(Segmentation)とは、簡潔にいうと「市場を様々な切り口で細分化すること」です。ある1つの製品の市場があった場合、その市場の類似したニーズや性質を読み解くことで、1つの市場はさらに細かなグループへと分類できます。

例えば、ノートパソコンの市場を考えた場合、一口に「ノートパソコン市場」といっても「個人か法人か」、「室内利用か移動での利用メインか」など利用者や使うシーンによって、さらに市場の細分化が可能です。
このように市場を細分化することで、自社の製品やサービスがどの顧客層を狙うか判断しやすくなり、適切なポジションで勝負できるようになります。

ビジネスの世界において競争がない市場は存在しないため、競合と比較してできるだけ有利な立ち位置(セグメンテーション)を探すのは、企業として生き残る上で重要な作業です。

また、近年では顧客の趣味や嗜好、ライフスタイルの多様化が進み、市場全体にアプローチをかけるマスマーケティングを実施しても、かけたコストに見合う売り上げは期待しにくくなりました。この事実からもわかるように、市場を分割して自社が優位性を確保できる領域を探すセグメンテーションは、これからの時代、さらに、重要性を増してくるでしょう。

さらに、正しいセグメンテーションを行えば、適切な領域で、適切なメッセージを、顧客に届けられるようになるので、無駄なコスト削減が可能です。結果的に最小限の予算で、最大限の利益を創出できるようになります。

 

STP分析とは?

 

セグメンテーションを考えるにあたって、切っても切り離せないフレームワークが、フィリップ・コトラーの提唱した「STP分析」です。

STP分析とは、
・Segmentation(セグメンテーション)
・Targeting(ターゲティング)
・Positioning(ポジショニング)
の3つの頭文字を取ったもので、マーケターであれば必ず押さえておきたい、マーケティング戦略の基礎的フレームワークです。

STP分析では、「セグメンテーション」、「ターゲティング」、「ポジショニング」の順番で市場や顧客ニーズを整理していきます。まずは、先に説明したセグメンテーションにより市場を細分化し、次は、ターゲティングで細分化したセグメンテーションから自社の顧客層を絞ります。最後に、ポジショニングで優位性を築くことまでを考えるのが、一連の流れです。
セグメンテーションだけで終わるのではなく、ターゲティングとポジショニングまで検討することで、より効果的なマーケティング戦略が設計できるようになります。

また、STP分析では、誤った分析結果にならないように、いくつかの注意点を確認しておかなければなりません。
例えば、STP分析を行う際は、自社(売り手)目線にならずに、顧客(買い手)目線に立つ意識が必要です。どんなに素晴らしい商品でも、顧客のニーズをとらえなければ売れないためです。
ほかにも、現実のデータが手に入ったときに分析結果の見直しをしたり、有望なセグメントを見つけるために競合のビジネスモデルを把握したりと、STP分析を成功させるためには、いくつかの注意点を意識しておかなければなりません。

手順や注意点を確認しながら正しいSTP分析を行えば、自社商材の強みの明確化や、他社との競争回避などが実現できます。

 

BtoB企業のセグメンテーションの方法

 

セグメンテーションは、BtoCの場合、地理的な属性や顧客の属性から設計します。しかし、BtoBは、会社単位で市場を細分化していくので、BtoCよりも切り口は複雑です。

BtoB企業の場合はBtoCと少し異なり、次の切り口から細分化します。
・企業規模(従業員数、売り上げ)
・業界
・社風
・決裁権限の有無
・購入歴(他社からのリプレイス狙いか、新規導入か)
BtoCであれば「性格」でセグメントするのですが、BtoBでは「社風」に置き換えるといったように、個人のプロフィールではなく、企業のプロフィールという考え方で検討していきましょう。

STP分析では、セグメンテーションを行ったあとに、ターゲティングに移り、最後にポジショニングを進めていきます。

次項では、上記の各切り口に基づいて、実際にセグメンテーションしていく流れを解説します。

 

BtoB向けSaaSを提供している企業を例に、セグメンテーションを解説

 

セグメンテーションが「市場の細分化」と聞いても、具体的な細分化の方法はイメージしにくいものです。実際にセグメンテーションを行う際、どのように項目を埋めていけばよいのでしょうか。

ここでは、クラウド型勤怠管理システムを提供している企業を例にして、セグメンテーションの設定方法を解説します。

 

1.企業規模

 

まずは、「企業規模」に着目してセグメンテーションを行っています。対象とする企業規模を決めることで、自社の料金プランの設定が可能です。

例えば、
・従業員数に関わらず月額20万円
・従業員数1名あたり月額300円
では、導入しやすい企業も違います。

自社は、どの企業規模を対象とするのか。また、セグメント内での顧客の目線に立ち、使いやすいプラン設定をすることが重要です。

 

2.業界

 

飲食業や小売業、介護医療業界など、世の中には様々な業界が存在します。さらに、実店舗中心の業界もあれば、オフィスワーク中心の業界もあります。見方を変えれば、働き方の違いでも業界を分けることが可能です。業界によって働き方や市場規模、求められている製品は大きく変わります。

例である「クラウド型勤務管理システム」が商品の場合、商品自体は多くの業界に売り込めるかもしれません。しかし、どういった業界を対象とするか?決めなければ、顧客にとって使いやすいシステムを考案することはできないのです。

 

3.社風

 

「社風」は、BotCのセグメンテーションに置き換えると、顧客の「性格」と似ている部分があります。「上下関係の厳しい社風」や「個々に業務を行う社風」など、社風という単語は抽象的ですが、経営者や管理者の価値観が影響する重要な部分です。

勤怠管理システムを提供している企業の場合、「社風」に着目すると、どのようなセグメンテーションを行えるのでしょうか。例えば、企業の「社風によって変わる働き方」でセグメンテーションが可能です。

2020年12月時点、テレワークをはじめとした働き方の多様性が進められています。その中でも、これまでどおりの出社を重視する企業もあれば、在宅やフレックスなどの導入で出社スタイルの多様化を認める企業もあり、社風によって出社スタイルは様々です。

出社スタイルが異なれば、勤怠管理システムに求められるシステムも異なります。対象となる顧客を決めることで、その顧客に合った使いやすいシステム・マーケティング戦略を目指せます。

 

4.決済権限の有無

 

BtoBには、「製品選定者と決裁者が異なることが多い」という特長があります。そのため、対象とする顧客が選定者なのか?決裁者なのか?によって、購買を促すために提供するコンテンツも変えていかなければなりません。

製品選定者を対象にしているのであれば、「自社の商品・サービスの活用で、いかに日々の業務効率や効果が上がるのか」がアプローチ方法の1つになります。一方で、決済者を対象にしているのであれば、「商品・サービスのメリットや具体的な提案を基に、ひと目でわかる、ポイントを絞った資料や情報」の提示が効果的です。

セグメンテーションをしっかり行い、ターゲットに刺さる正しいコンテンツを届けられるようにしましょう。

 

5.購入歴

 

企業の購入歴に着目したセグメンテーションも可能です。

例えば、クラウド型勤怠管理システムを販売する企業の場合、
・これまでタイムカード式だった企業
・類似システムに、なんらかの課題を感じている企業
・従業員が増えたことで、導入を考えているベンチャー
などのように、企業の購入歴の違いで分けられます。類似システムに、なんらかの課題を感じている企業と、これまでタイムカード式だった企業では、もちろん求められるシステムは変わり、どのセグメントを狙うかで取るべきアクションも変わります。

 

MA独自のセグメンテーション

 

前項までは、一般的なセグメンテーションの方法を解説しました。しかし、MA担当者であれば、MAならではのセグメンテーションも活用しておきたいところです。

MAでは、自社が保有する見込み客の属性情報や行動履歴を基にスコアリングし、スコアの変動に基づいて、見込み客が属するステージを自動的に遷移させていきます。この際の「スコアを基にしたステージ分け」は、MAだからこそ可能となるセグメンテーションとなります。

MAだからこそ可能となるセグメンテーションも、ぜひ、活用しましょう。

 

まとめ

 

マーケティング戦略の基礎的フレームワーク、「STP分析」に含まれている「セグメンテーション」は、顧客の趣味や嗜好、ライフスタイルが多様化してきた現代で、企業が生き残るために必ず検討しておきたい重要な要素です。

BtoBの場合は、企業規模や業界、決裁権限の有無などの切り口から、セグメンテーションを行えます。STP分析に基づいて正しくセグメンテーションを行い、自社商材の強みの明確化や、他社との競争回避などを実現しましょう。

メディックスでは、テーマ設定を行った後、お客様の既存顧客を用いてセグメンテーションを行い、ペルソナやカスタマージャーニーマップを作成するサービスを実施しています。また、MAについては、適切なセグメントを意識したシナリオ設計や、運用・改善のサポートサービスを提供中です。

BtoBマーケティングに関して困りごとがある際は、お気軽にお問い合わせください。

Tag: BtoBマーケティング

 
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