「BtoBで、どのようなステップメールを配信すればいいのか、わからない」
「ステップメールの運用を成功させるポイントが知りたい」
BtoBマーケティング担当者で、このようなお悩みを抱えている方はいませんか?
メールマーケティングのなかでも、ステップメールは、BtoBに適しているといわれています。効果的に運用できれば、顧客の自社商品やサービスへの興味・関心を高め、売り上げ向上に貢献することにもつながります。
しかし、興味はあるものの、どのように運用すればいいのか?わからないため、導入できずにいる企業も多いようです。
そこで本記事では、BtoB企業にステップメールが効果的な理由を解説した上で、ステップメールの具体例や運用を成功させるポイントを紹介します。
目次
ステップメールとは
ステップメールとは、特定の行動を起こした見込み客に対して、検討フェーズに合わせ、段階的に興味・関心を引き上げることを目的にメールを送る、メールマーケティングの手法の1つです。
BtoB企業にステップメールが効果的な理由
BtoB企業にステップメールが効果的とされるのには、2つの理由があります。
1.ニーズを育成しやすい
1つ目の理由は、ステップメールは顧客のニーズ育成に適していることです。
ステップメールでは、ホワイトペーパーのダウンロードやウェビナー参加といった、特定の行動を起こした見込み客をターゲットにします。行動を起こしたばかりの顧客は、興味・関心が高まっているタイミングであることが多いため、すぐにステップメールでフォローすれば、次の購買プロセスに進んでもらえる可能性が高いのです。
2.メール配信に手間がかからない
2つ目の理由は、ステップメールは、メール配信に手間がかからないことです。
ホワイトペーパーをダウンロードした見込み客1人ひとりに対し、「Aさんには、1通目のメール」「Bさんには、2通目のメール」とメールを手動で出し分けるのは非効率で、現実的ではありません。その点、ステップメールであれば、メールの文面やスケジュールをあらかじめ設定しておくことで自動化できるため、手間をかけずに配信管理できます。
BtoB企業のステップメール具体例を紹介
BtoB企業は、実際にどのようなステップメールを配信しているのでしょうか?
本記事では、「MAツール選び方ガイド」というホワイトペーパーをダウンロードした見込み客を想定し、MAツール導入を最終目的として、シナリオ設計したステップメールの具体例を紹介します。
1通目
ダウンロードしてもらったホワイトペーパーに関して、ほかの企業からいただいた質問と、その回答をコンテンツにしたものを送ります。
<例>
- 「MAツールは、リードがどれくらいになったら導入すべき?」
- 「国産ツールと海外ツールの違いは?」
2通目
MAツールに関する知識を深めてもらいつつ、導入に対して、より自分ごと化してもらうためのメールを配信します。
<例>
- 「リード育成の仕組み化を実現した企業の、MAツール導入成功事例」
- 「機能紹介と導入時のポイント」
次回以降は、見込み客に起こしてもらいたい行動(目的)に応じて、必要な数のメールを段階的に送ります。起こしてもらいたい行動のハードルが高ければ高いほど、配信するメールの数は多くなります。
最終通
ステップメールの最終通では、見込み客に起こしてもらいたい行動につながる内容を案内します。
<例>
- 「MAツールの無料デモンストレーション」
- 「充実した導入サポートのご紹介」
実施しているキャンペーンなどがあれば、このタイミングで案内すると最後の一押しとしての効果が期待できます。
BtoB企業におけるステップメールの運用成功ポイント
BtoB企業において、ステップメールの運用を成功させるために、押さえておきたいポイントを4つ紹介します。
1.持続的なリード獲得の体制を整える
ステップメールを含むマーケティング施策は、効果検証と改善を繰り返すことで精度が高まり、効果を発揮するようになります。そのため、ステップメールを配信する対象であるリード数が少ないと、成果が出るまでに長い時間がかかります。
まずは、オウンドメディアの運用やWeb広告の活用、ホワイトペーパーの作成などを行い、持続的に安定してリードを獲得できる体制を整えることが先決です。
2.ストーリーをよく検討する
ステップメールでは、配信する一連のメールのストーリーをよく検討することが大切です。メールを配信する見込み客に、次にどんな行動を起こしてほしいのか、目的を具体的にイメージし、そこから逆算してストーリーを設計しましょう。
その際には、ステップの名のとおり、見込み客に1段1段、階段を上がってもらうイメージを持って取り組みます。階段の高さがあると、見込み客は上ることができず、目的を達成できません。
ストーリー設計では、
- ・誰に(何の行動を起こしたリードに)送るのか
- ・どんなスケジュールで(通数や期間、配信間隔)送るのか
の2項目を検討します。
カスタマージャーニーマップを定義した上で、各購買プロセスにおいて、見込み客がどんな課題を持っているのか?を考察し、ストーリーを検討するといいでしょう。
カスタマージャーニーマップについて、詳しくは「目的によって違う!?カスタマージャーニーマップの作り方」もご覧ください。
3.1つのシナリオのゴールを高くしすぎない
初めてステップメールを運用するときには、1つのシナリオで目指すゴールを高くしすぎないことも成功のポイントです。
1つのシナリオで、最終的に目指すゴール(見込み客に起こしてもらいたいアクション)のハードルが高いと、ステップメールを送る回数が必然的に多くなります。そうすると、改善を行うにしても、どこに手を付ければ良いのか?わかりづらくなってしまいます。
最終的に「商談化」や「受注」を目指していても、まずは「お問い合わせ」をゴールにするなど、ハードルを低くして始めましょう。ステップメールのシナリオを細分化し、複数設計して管理するようにしておくと、後から改善・改修がしやすくなります。
4.KPIを元に効果検証をする
ステップメールは、配信設定をして終わりではなく、KPIを定めて効果検証することで、初めて成功に近づきます。適切なKPIを設定し、効果検証と改善を繰り返しましょう。
ステップメールの具体的なKPIとしては、次のようなものがあります。
・開封率
開封率は、配信したメールが開封された割合です。開封率が低い場合は、「配信のタイミングが悪い」「タイトルが適切ではない」といった要因が考えられます。
・クリック率
メール内のリンクがクリックされた割合です。メールは開封されているのにクリックされない場合は、メールの内容に興味を持たれていない。あるいは、ストーリーが飛躍しすぎている可能性があります。極端な悪い例としては、ホワイトペーパーをダウンロードしたリードに対し、いきなり自社サービスの資料を送るといったケースが考えられます。
・コンバージョン率
メール内のリンク先ページで、新たなホワイトペーパーのダウンロードやウェビナーへの問い合わせなど、想定していたアクションを起こした割合です。コンバージョン率が悪い場合は、見込み客のフェーズと誘導したコンテンツの内容が合っていない。フォームに問題がある。などの可能性が考えられます。
まとめ
検討期間が長いBtoBにおいて、ステップメールは有効な手法です。運用に成功すれば、リードとの接点を持ち続け、段階的に興味・関心を引き上げることが可能です。
しかし、ステップメールの運用に成功するには、ストーリーの検討やKPIに基づく効果検証、継続的なコンテンツの制作などが求められます。取り組みたくても、自社にリソースやノウハウがなくて困っている企業も多いのではないでしょうか。
メディックスでは、本記事で紹介したステップメールの配信管理にも活用していただける、MAツールの導入や運用支援、シナリオ設計など、BtoBに特化したデジタルマーケティングに関するサポートを行っています。
ほかにも、Web広告などの集客施策、サイト制作や解析ツールを用いたKPIの設計・分析など、クライアントの成長フェーズに応じて適切なソリューションの提供が可能です。
BtoBマーケティングの改善に課題をお持ちでしたら、ぜひ、お気軽にお問い合わせください。