「ホワイトペーパーを作りたいが、どのような内容にすべきか?わからない」
「ホワイトペーパー制作で意識すべきポイントは?」
BtoB企業のマーケティング担当者の中には、このような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
Webマーケティングで使われる「ホワイトペーパー」は、ユーザとの信頼構築やリード獲得など、活用することで多くのメリットが得られる有用な資料です。しかし、メリットの多いホワイトペーパーではありますが、ユーザが有益だと感じてくれる内容にしなければ、かえって企業のイメージダウンにつながる恐れもあります。ホワイトペーパーを配布したときに失敗しないためには、制作時にどのようなポイントを意識しなければならないのでしょうか。
本記事では、BtoBに欠かせないホワイトペーパーの制作ポイントと、知っておきたい6つのコンテンツの種類を紹介します。
目次
そもそも、ホワイトペーパーとは?
そもそも、「ホワイトペーパー」とはなんなのでしょうか。ホワイトペーパーとは、もともと政府や公的機関が発行する「白書」という意味で、実情を調査・報告する書類のことを指していました。また、IT企業などが発行する技術文書(報告書、機能仕様書、製品解説、マニュアルなど)をホワイトペーパーと呼ぶこともあります。
一方、Webマーケティングで「ホワイトペーパー」と呼ばれるものは、商品・サービスに関連する情報をまとめた役立つ資料のこと、つまり「ユーザにとって価値ある情報をまとめた資料」のことを指します。このような資料は、ホワイトペーパーのほかに、E-bookやダウンロード資料(ダウンロードコンテンツ)とも呼ばれます。
ホワイトペーパーの設置場所としては、「自社のWebサイトやコラム」「ランディングページ」「メディア」などが挙げられます。ここにダウンロードフォームを設置することで、見込み顧客のホワイトペーパーのダウンロードが可能になり、リード獲得につながります。
ホワイトペーパーのコンテンツは、どうする?コンテンツの種類6つ
有益な情報が詰まったホワイトペーパーを公開できれば、リードの獲得やユーザとの信頼関係構築、営業活動の効率化などに役立ちます。メリットの多いホワイトペーパーですが、どのようなコンテンツにすればユーザの興味を惹きつけられるのでしょうか。ここでは、ホワイトペーパーのコンテンツとして活用できる6つのコンテンツの種類を紹介します。
1.ノウハウ
ノウハウをまとめたホワイトペーパーは、高い効果を期待できます。ブログ記事や営業資料などの既存コンテンツを再編集したり、深掘りしたりすることにより制作できるので、ほかのコンテンツよりも制作が比較的容易です。ノウハウはユーザの課題解決へ直接的に役立つので、興味を惹きやすいコンテンツといえるでしょう。ユーザの抱えている課題を解決できれば、製品やサービス導入の後押しにもなります。
2.アンケート調査レポート
手間のかかったアンケート調査レポートは、ユーザに希少で有益な情報として認識されます。多くの企業は、顧客がどのような不満を持ち、どのようなサービスが欲しいのかを知りたがっています。例えば、在庫管理システムを販売している企業に向けて、「中小企業の在庫管理システム利用実態調査」を提供すれば、大きな反応を得られるでしょう。レポートの書き方によってはユーザの潜在的な課題をあぶりだすことができ、幅広い層にアプローチできる点も魅力です。
3.チェックシート
情報を提供するのではなく、ホワイトペーパーを読むユーザが、現状の課題を認識できるようなチェックシートを制作するのも1つの手段です。ユーザの潜在的な課題をあぶりだすだけではなく、態度変容も促しやすくなります。また、内容によってはExcelなどを使用して容易に制作できるので、ほかのコンテンツよりも取り組みやすいのがメリットです。「BtoBリスティング成功のポイント!アカウント診断シート付」など、ノウハウコンテンツと組み合わせて活用することもできます。
4.サービス資料
自社のサービスや製品の活用方法・詳細説明などは、見込み顧客の育成ができる点がメリットです。ただし、自社のサービスや製品の説明をするのが目的ではありますが、ただのサービス資料とはならないように注意しましょう。
ただのサービス資料になることを避ける解決策として、はじめにユーザに対して問題提起を行い、その問題の解決策として製品やサービス情報に触れるという方法が挙げられます。同時に、お客様の声やトレンド、顧客ニーズなどのデータをまとめるのも有効です。ユーザに役立つ資料作りを心掛け、製品やサービスの押し売りにはならないように注意しましょう。
5.導入事例
すでにサービスや製品を導入している企業に取材を行い、導入のきっかけやお客様の声などの事例として、まとめる方法もあります。製品やサービスの導入を検討している企業にとって、実際の成功事例や体験談は有益な情報となるでしょう。導入事例を知ってもらえれば、製品・サービス導入の大きな後押しになってくれます。ただし、企業への取材の許可や定期的な情報のアップデートなど、制作の手間がかかる点は注意が必要です。
6.サービス比較
自社サービスも含めながら、複数の同列サービスを比較するのも、ユーザにとって有益な情報になります。BtoBでは、同列に位置付けられているサービスや製品の比較は必須で、重要なプロセスです。そのため、比較検討の手間を省くホワイトペーパーは、ユーザから大きな反応を得られるでしょう。
競合他社も含めた比較を公開することで、自社サービスに、より適したユーザを見つけられるメリットもあります。ただし、コンテンツ内容は、競合他社を貶し、自社サービスだけの押し売りにならないように注意が必要です。自社のサービスが競合他社よりも著しく優良であると誤認される表示をした場合、景品表示法に触れる可能性があり、ユーザとの信頼関係の構築が困難になります。
ホワイトペーパー制作のポイント4つ
ホワイトペーパー制作のポイントも確認しておきましょう。ターゲットを意識したり、理解しやすい工夫をしたりと、ポイントを意識しておくだけで質の高いホワイトペーパーを制作できます。
1.ターゲットを意識して価値提供する
マーケティングでは、ターゲットを意識することが欠かせません。ホワイトペーパー制作では、「読み手は誰なのか」「どんな課題を持っているのか」「資料をどのように配布するのか(流入経路)」などを意識して、内容を検討する必要があります。
読み手が求めている情報と資料の内容がずれていれば、質の悪いリードばかりが集まってしまい、期待する効果が得られない可能性があります。同じ業種でも部門・役職によってリテラシーや知りたいことは異なるので、ターゲットの設定は重要です。
2.適切な態度変容のゴールを策定する
「作ったはいいが効果がわからない…」とならないよう、ホワイトペーパーを制作する目的を明確にしておきましょう。また、ユーザの態度変容を促すのに、「適切なゴール策定になっているか」を確認することも重要です。
例えば、課題を認知していないユーザに対して、「お問い合わせ」や「無料トライアル」などを閲覧後のゴールとして設定するのは、適切なアプローチとはいえません。まずは、「課題を認知してもらうこと」をゴールに設定するのが適切でしょう。適切なゴールを策定することで、確かな効果を実感できるはずです。
3.理解しやすい工夫をする
ユーザのリテラシーを考慮してホワイトペーパーを制作することも大切です。例えば、専門用語を使用せずに、わかりやすい言葉に置き換えたり、文章だけで理解しづらい内容には補足説明の図版を挿入したりと、ユーザの理解をサポートする工夫をしましょう。
ユーザのリテラシーを考慮せずにホワイトペーパーを制作してしまうと、完読してもらう可能性が低くなり、企業に対するイメージダウンにもつながりかねません。ビジュアルや文章が最適な状態になっているか?を意識しながら制作していくことが重要です。
4.チャットツールなどでチームに配布することも意識する
ユーザ1人が読んで終わりではなく、ホワイトペーパーの読み手がチームに配布することまで想定して内容を制作できると、さらに高い効果が期待できます。ユーザが自身のチームに配布してくれれば、自社の認知を効率よく広めることが可能です。例えば、ホワイトペーパーの裏表紙に「〇〇を意識づけるために、チームにも共有してくださいね」などと行動喚起の一文を添えるだけでも、ユーザの行動は変わります。
まとめ
ここまで、ホワイトペーパー制作のポイントや、コンテンツの種類などを紹介してきました。ホワイトペーパーを上手く活用すれば、リード獲得やユーザとの信頼関係の構築など、多くのメリットを得られます。
ただし、ホワイトペーパーのメリットを十分に得るには、態度変容のゴール策定や、ユーザのリテラシーを考慮したコンテンツが必要です。安易に制作を進めるのではなく、公開後に大きな効果が期待できる設計をしっかりと行いましょう。
IT系企業を中心に20年以上300社超えのBtoB企業支援の実績があるメディックスでは、BtoB企業には欠かせないホワイトペーパーの制作支援もおこなっています。
制作の専門部隊を社内に有しているため、ワンストップでサービスを提供できるので、ホワイトペーパーだけではなく、広告の流入先となるランディングページやWebサイトなどの制作も対応可能です。
ホワイトペーパー制作やそのほかのBtoBデジタルマーケティングでお悩みの際は、お気軽にご相談ください。