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BtoB企業にCXが必要な理由とは?CXの向上に取り組む方法も紹介

Sep 21, 2021 5:00:00 PM
BMコラム_CX

「BtoBでCXの向上はなぜ重要なの?」
「CXを向上させる具体的な方法を知りたい」
BtoBのマーケティング担当者で、このような悩みをお持ちの方が多いようです。

近年、CX(カスタマーエクスペリエンス)の向上を、業績を伸ばすための優先課題とする企業が、BtoBにおいても増えてきました。しかし、CXとは何なのか、なぜ重要なのかを正確に理解していなければ、効果を発揮できないかもしれません。

本記事では、CXとは一体何なのか、そして、CXを向上させるメリットと重要視される理由を解説したあとで、CXの向上へ取り組む方法を紹介します。


CX(カスタマーエクスペリエンス)とは


CXとは、「Customer Experience(カスタマーエクスペリエンス)」の略称で、日本語では「顧客体験価値」と訳されます。自社の製品やサービスを検討する段階から、購入後のフォローアップなど、顧客にとっての、すべての体験から得られる価値を指します。

CXは、商品やサービスそのものから得られる体験だけではなく、カスタマーサポートの対応や、ショールームの雰囲気などに対する、顧客の感覚的価値を含むことが特長です。企業は、認知から購入後までのカスタマージャーニー全体を通して、顧客にとっての体験価値を向上させることが求められます。

なお、CXとよく混同される言葉に、UXがあります。

UXは、「User Experience(ユーザーエクスペリエンス)」を略した言葉で、特定の商品やサービスを利用したときの「顧客体験」を指します。UXは、対象プロダクトを実際に使用した顧客だけが対象となる点が、潜在顧客や見込み客まで含むCXとは異なります。また、UXでは購入サイトやプロダクトの使用感といった具体的な体験に限定されることも特長です。UXを向上させることは、CXの向上につながることから、UXはCXに内包されると考えていいでしょう。


CX向上のメリット


CXを向上させるメリットは、顧客ロイヤルティを高められることです。顧客ロイヤルティとは、商品やサービス、企業に対する愛着や信頼を指します。ロイヤルティの高い顧客は、いわゆる「ファン」であり、購買単価やリピート率が高いことからLTVを向上させ、企業の収益に大きく寄与します。

ロイヤルティの高い顧客は、自社の商品やサービスの良さを自ら発信してくれる「アンバサダー」の役割を果たすことも、企業にとってはメリットです。「いいものを知ってもらいたい」「いい体験をしてほしい」といった気持ちから、友人・知人など身近な第三者へSNSを通して発信するなどして、良い口コミを広げてくれるのです。


BtoB企業にとって、CXの向上が重要な理由


BtoB企業にとって、CXの向上が重要とされるようになった理由には、どのようなものがあるのでしょうか。


市場の競争環境の激化


日本の人口は、2008年をピークに減少に転じました。右肩上がりだった経済も低迷し、内需は減少しています。内需が減少すると市場は縮小し、競争は激化していきます。

多くの競合が存在する中、製品・サービスの機能で差別化するのは、BtoBに限らず、ほとんどの市場で困難となっています。もし、一時的に差別化に成功しても、競争が激しい市場においては、すぐに追従されてしまい、差別化効果は長続きしません。ある意味「限界」があるのです。

そんな中、企業として生き残るには、改善・改良に限界がある商品やサービスそのものではなく、CXを向上させることで、差別化を考えるのが有効です。顧客に、自社の商品やサービスでしか得られない良質な体験を提供し、価値を実感してもらえれば、多くの競合の中から、自社を選んでもらう理由になるでしょう。顧客に与える体験や価値に「限界」はないのです。


情報収集プロセスのデジタル化


CXの向上がBtoB企業にとって重要となった理由の1つとして、顧客の情報収集プロセスのデジタル化が進んだことが挙げられます。通信技術が発達し、BtoBにおいても、顧客が自ら情報をつかみ取りにいくのが容易になりました。

デジタル化と一口に言っても、タッチポイント(顧客との接点)は次のように多彩です。


  • ・オウンドメディア(自社ブログ)
  • ・業界に関するメディア
  • ・検索エンジン
  • ・Web広告
  • ・SNS
  • ・比較サイト

このように様々なタッチポイントに触れることで、顧客は、従来の営業担当者の訪問や、電話による情報提供を必要とせずに、情報収集や比較検討を進めてしまいます。

そして企業側は、これまで手にしていた情報発信の優位性を失い、顧客に自社の商品やサービスの良さを直接売り込む機会を持ちにくくなりました。

こうしたことから、タッチポイントを意識した「コンテンツの質を高める」「内容を一貫させる」といった方法で、CXの向上を目指し、他社との差別化を図ることが重視されるようになったのです。


BtoBにおいても、顧客の口コミが影響するように


近年はBtoBにおいても、顧客の口コミが、商品やサービスの選択に大きな影響を与えるようになっています。比較サイトや口コミサイト、SNSなどで、導入を検討している商品やサービスの口コミを調べ、時には顧客同士で情報交換を行い、取得した情報を選定時の判断材料にすることが増えてきました。

そのため、CXを向上させることは、重要なマーケティング施策になります。「CX向上のメリット」の項で触れたとおり、CXを向上させると、顧客ロイヤルティを高めることができます。ロイヤルティの高まった顧客はアンバサダーとなり、良質な口コミを発信してくれます。ポジティブなレビューがシェアされると、新たな顧客の獲得につながるかもしれません。

このように、CXを向上させて顧客ロイヤルティを高めることは、その顧客以外からも企業に利益をもたらす可能性があるのです。


BtoB企業が、CXの向上に取り組む方法


ここからは、BtoB企業がCXの向上へ取り組む方法を、具体的に解説します。


ペルソナの設定


CXの向上に取り組むにはまず、ペルソナを設定します。「誰の」CX向上を目指すのかを明確にしない限り、効果的な施策を立てることはできません。BtoBのペルソナ設定は、BtoCとは異なるため、次のポイントを押さえて取り組みましょう。


  • ・法人や事業ベースで検討する
  • ・既存顧客、もしくは、社内の関係者にインタビューする

BtoBにおいては、個人の意思よりも、会社のルールや文化が購買に影響するため、法人や事業ベースでの属性や課題を重視する必要があります。また、そのためには、既存顧客や既存顧客と接点のある営業やサポート部門など、社内の関係者にインタビューを実施するのが有効です。

BtoB企業におけるペルソナの設定方法について、詳しくは、「BtoBマーケティングでペルソナは必要?具体的な設定方法と運用方法について」もご覧ください。


カスタマージャーニーマップを作成する


続いて前項で設定したペルソナに基づいて、カスタマージャーニーマップを作成します。カスタマージャーニーマップとは、ある商品・サービスに対して、顧客が一連のアクションを起こすまでを、”1つの旅”と想定し、顧客の思考や感情の動きも含めて見取り図に表したものです。

カスタージャーニーマップには、「認知」「情報収集」「比較・検討」「購入」「購入後」などの各プロセスにおける、顧客の状況やそれぞれのニーズ、想定されるタッチポイントと、その時の感情の動きなどをプロットしていきます。


改善策の立案・実行


前項で作成したカスタマージャーニーマップにおいて、現時点で満たせていないニーズはないかを検証します。満たせていないニーズがあるようなら、新規にコンテンツを開発したり、既存コンテンツを見直すなどして対応します。

さらに、営業およびカスタマーサポートの施策やプロセスにおいて、CXを阻害している要因が見つかれば、対策を検討して改善を進めます。


PDCAサイクルを回し続ける


新規に制作したコンテンツや見直したコンテンツ、各部門で見直した施策やプロセスは、結果として「どう変化したのか?」を必ず検証しましょう。その際には、定量的な観点で検証し続けられるように、KPIを定めることが大切です。

その上で、どの施策が機能し、何が機能しなかったのかを精査し、PDCAを回し続けることで、CXを向上させていきましょう。


関係部署を巻き込んで、一貫した対策を


CX向上の取り組みは、マーケティング部門だけでは実現が難しいため、関係部署を巻き込んで、一貫した対策を取ることが重要です。

特にBtoBでは、顧客との接点に様々な部署が関わります。各部署が思い思いの対策を講じた結果、そこに一貫性がなかったとしたら、受け手の顧客はどう感じるでしょうか?

戸惑いを感じたり、疑問が生じるなどして、CXの向上にはつながらないでしょう。

CXでは、それぞれの部門が個別に対処するのではなく、企業全体の問題ととらえて取り組むことが求められます。一貫した顧客体験を提供するには、企業全体でCXの向上を、最優先課題とする共通認識が必要なのです。

そのためには、カスタマージャーニーマップ作成の時点から、関係部署のメンバーを巻き込み、認識をそろえた上で、協力体制を構築することが重要です。


まとめ


CXの向上は、プロダクトの機能や性能での差別化が難しくなった市場において、利益拡大の有力な切り札になり得ます。様々なタッチポイントを通して、顧客に価値ある体験を与えられれば、顧客のロイヤルティが上がります。それにより、良質な口コミが拡散され、新たな顧客の創出につながる可能性すらあるのです。

CXを向上させるには、カスタマージャーニーマップを作成し、どのような課題が発生しているのか、を明らかにすることが効果的です。その上で、作成したカスタマージャーニーマップを基に、顧客にとって有益な情報を発信するなどの対策をとらなければなりません。

しかし、顧客のCX向上を考える上で、1人ひとりに対して最適なコミュニケーションを提供しようとすると、企業規模や顧客数によっては、人力での実施が困難になってきます。そういったケースでは、顧客との関係性を築く際に、MAツールを活用すると効率的です。

メディックスでは、MAツール「Marketo」「Pardot」「HubSpot」の導入・運用支援や、本記事で紹介したカスタマージャーニーマップの制作など、BtoBマーケティングの施策サービスを提供しています。

MAサービスについて、詳しくは、こちらもご覧ください。

BtoBマーケティングの改善に課題をお持ちでしたら、ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

Tag: BtoBマーケティング

 
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