BLOGBtoBマーケティングに関連したお役立ち情報を発信  

カスタマージャーニーマップの精度を高める「ペルソナ」作成のポイント

Oct 28, 2024 12:00:00 AM

shutterstock_143820277

特定の人物について、最終的な購買に至るまでの行動や思考の変化を可視化したカスタマージャーニーマップを作成する企業が増えています。

 

そして、カスタマージャーニーマップを作成する上で欠かせないのが特定の人物、すなわちペルソナの設定です。ペルソナとは、「提供する製品・サービスにとって、象徴的な顧客モデル」のことを指します。

 

本記事では、実際にペルソナを設定する際に押さえておくべきポイントを紹介します。

 

ペルソナを設定するメリットと必要性

 

はじめに、カスタマージャーニーマップの作成において、ペルソナを設定することで得られるメリットと、ペルソナの設定が必要とされている理由についてご紹介します。

 

ペルソナを設定するメリット

ターゲットとなる顧客を詳細な人物像として設定することで、顧客の状況や行動、感情をより具体的にイメージすることができるようになります。顧客の目線で考えられるようになるので、「どのようなメッセージが響くのか?」、「どのようなデザインが適しているのか?」が明確になります。結果として、顧客が求める情報を適切に提供することができ、効果的なプロモーションにつながります。

 

また、プロモーションを実行に移すには、マーケティング部門だけでなく、営業や開発など様々な部署の担当者が関わっていくことになります。ペルソナを設定することで、異なる部署の担当者とも共通の顧客像をイメージすることができ、共通の判断軸を持つことができます。

 

ペルソナの設定が必要な理由

カスタマージャーニーマップを作成する際、具体的な顧客像は必要不可欠です。例えば、年齢、性別、職業といった情報だけで、その人物の状況や行動、感情を具体的にイメージすることはできないはずです。そこで必要となるのが、人物像への理解を深めるための「ペルソナの設定」です。

 

ペルソナを設定する場合には、役職や会社でのミッション、性格といった情報を盛り込むことで、細かな感情の変化や情報ニーズがイメージしやすくなります。結果として、より詳細な情報をカスタマージャーニーマップに落とし込むことができるようになります。

 

ペルソナ設定で絶対に押さえるべき3つのポイント

 

このように、カスタマージャーニーマップを作成する上で、ペルソナの設定は欠かせません。

 

そして、実際にペルソナを設定する際には次のポイントを押さえることが重要です。

persona_3point

 

1.ペルソナを特定の1人に絞る

同じ商品の購入を検討している顧客でも、その状況や行動パターン、効果的なメッセージは異なります。複数人のペルソナを設定する場合、それらすべての要望に応えられるコンテンツが必要になります。例えば、対立する要望に応えられるコンテンツを作ろうとすれば、誰にも響かない抽象的なコンテンツになってしまうでしょう。

 

そのため、ペルソナは特定の1人に絞りましょう。ペルソナを1人に絞ることで、顧客像を具体的にイメージすることができ、ペルソナに最も効果的に接触できるタイミングやメディアを明確にすることができます。

 

2.情報収集・分析で客観性を保つ

ペルソナの設定や、それに続くカスタマージャーニーマップの作成は、一般的にはマーケティング担当者が主導します。しかし、マーケティング担当者の持つ知識や情報、経験だけに頼ってしまうと、担当者の主観が強くなり、実態を反映していないペルソナとなってしまうこともあります。

 

そのため、ペルソナは事実にもとづいた情報、いわゆる「FACT情報」を収集し、それにもとづいて設定することで客観性を保つようにしましょう。「FACT情報」の収集には、顧客へのインタビューやアンケート調査、実際の顧客に近い営業へのヒアリングが有効です。

 

なお、弊社メディックスが調査を行った「IT製品選定者アンケート調査結果_2024」によると、認知のきっかけフェーズにおいては、検索エンジンとWebメディアを主要な情報収集源として利用していました。また、出入り業者、営業担当と続いており、オフラインも重要な情報収集源であることが分かります。

 

pelsona_2024

※クリックすると画像が拡大されます。 

 

3.可能な限り具体化する

ペルソナの抽象度が高い場合、ペルソナに沿って作成するカスタマージャーニーマップの抽象度も高くなります。結果として、施策の抽象度も高くなってしまいます。また、抽象度の高いペルソナでは、具体的なイメージを持つことができず、チーム全員の共通の判断軸として機能しません。

 

そのため、ペルソナは可能な限り具体的に設定しましょう。プライベートを含めた個人の情報(性別や年齢、家族との過ごし方や趣味など)について可能な限り詳しく設定することで、より具体的な顧客像をイメージすることができます。また、ペルソナの顔写真を選ぶことで、人物をビジュアル化することも、イメージを掴みやすくする方法として有効です。

  

以下は、上記3つのポイントを押さえて作成したペルソナの一例です。

 

persona

 

上記はあくまで一例なので、これらの情報だけでなく、「よく買い物するお店」や「仕事の情報収集でよく見るWebサイト」など、目的や商材に合わせて項目を追加しましょう。

 

カスタマージャーニーマップの設計と作り方


ペルソナを作成したら、さっそくカスタマージャーニーマップの作成に取り掛かりましょう。

作成手順は大きく分けて以下の4つのステップに分けられます。

STEP1.目的の明確化

マップを作成する目的を明確にすることで、ペルソナの設定や分析の焦点が定まります。


STEP2.ペルソナ設定

対象となる顧客像を具体的に設定します。ペルソナの設定は、マップ作成の根幹となるため、慎重に行う必要があります。


STEP3.フレームワーク設定

マップの構造を決定します。横軸には顧客の行動プロセス、縦軸には分析したい項目を設定するのが一般的です。


STEP4.カスタマージャーニーマップの各項目への記入

ペルソナになりきって、各フェーズにおける顧客の行動、思考、感情などを記入します。

こちらの記事にて詳細説明しております▼

カスタマージャーニーとは?基礎知識から必要性、事例、作り方までわかりやすく解説!

 

まとめ

 

顧客のニーズが多様化し、その行動も多岐にわたるようになった今、マーケティングを成功に導くためには、多様化するニーズや行動パターンを的確に把握することが欠かせません。そして、その具体的な手段が、ペルソナ設定です。

 

この機会に、自社のマーケティングを見直し、ペルソナ設定を行ってみてはいかがでしょうか?

 

関連コンテンツ

 

デジタルマーケティング施策に落とし込むためのコミュニケーション設計

 

Tag: カスタマージャーニーマップ

一覧に戻る