「BtoBでサイト制作するときに、デザインで気をつけるポイントを知りたい」
「コンテンツ制作する際の、BtoCとの違いを押さえておきたい」
このようにお考えのBtoBマーケティング担当者はいないでしょうか?
BtoB企業がサイトやコンテンツを制作するときには、BtoCとは異なるBtoB独特の特長を踏まえてデザインしないと、十分な成果を出せない可能性があります。しかし、具体的にどのような点に注意して進めればいいのか、わからない方も多いようです。
そこで本記事では、BtoBにおけるデザインのポイントについて、サイト制作とコンテンツ制作に分けて解説します。記事を最後まで読んでいただければ、BtoBの読者のニーズにマッチしたサイトやコンテンツを制作できるようになるでしょう。
目次
BtoBビジネスの特長をおさらい
BtoBでサイトやコンテンツのデザインに取り組むときには、BtoBビジネスの特長を踏まえることが重要です。具体的には、次のような点を意識してデザインする必要があります。
- ・経済合理性の観点で、購入を決断する
- ・購入の意思決定に、複数人が関与する
- ・検討期間が長い
BtoCと違い、BtoBにおいては、「売上拡大」「残業時間削減」といった明確な効果を期待して、製品・サービスを導入します。さらに、情報収集を行う購買担当者以外にも、管理者や製品・サービスを実際に使用する部門の責任者など、複数人が購買に関与して検討を進めます。そのため、購買プロセスは長期化する傾向にあるのが、BtoBビジネスの特長です。
次章からは、上記の特長を踏まえた上で、「サイト制作」と「コンテンツ制作」に分けて、成果の出るデザインのポイントを紹介します。
【サイト制作編】BtoBとBtoCのデザインにおける違い
まずは、サイト制作におけるデザインのポイントを、BtoCと比較しながら確認しましょう。
なお、デザインも含めたBtoBサイトを成功へと導くポイントについては、下記の記事をご覧ください。
「BtoBサイトを成功に導く9つのポイント!成功事例も紹介」
デザインはシンプルに
BtoBのサイト制作においては、デザインは極力シンプルにすることが大切です。
BtoCでは、動きを持たせたデザインや派手な色使い、英語表記のコピーなどで、企業やブランドの世界観を演出する「イメージ戦略」が効果的なこともあります。
しかし、BtoBにおいては、「目的とする情報にはやく辿り着きたい」というニーズが強いことが特長です。そのため、上記のような演出は、かえって逆効果になることがあります。BtoBでサイトを制作するときには、訪問者にとって、見やすく・わかりやすいシンプルなデザインを心掛けましょう。
業界によってはスマホサイトにも注力
BtoCは多くの場合、スマホによる情報収集が行われることが多いのが特長です。
一方BtoBは、業務時間中に訪問されることが多いため、PCでの閲覧を前提にサイト制作が進められる傾向があります。
しかし、BtoBであっても、業界によっては、スマホが半数近くを占めるケースも少なくありません。サイト制作する際には、アクセス解析などにより、デバイスの割合を把握し、必要に応じてスマホサイトにも注力することが大切です。
CTAには、ハードルの低いコンバージョンを設定
BtoBのサイト制作においては、CTAのコンバージョンを高くしすぎないことも重要です。
BtoBの特長として、検討期間が長い傾向があると紹介しました。そのためBtoBでは、よほどのことがない限り、サイトを見に来た顧客がいきなり商談を申し込むといったアクションを取るとは考えにくいものです。
基本的にBtoBでは、認知から始まり、情報収集→比較・検討→購入といったプロセスを辿るのが一般的です。また、母数としては、情報収集目的の訪問者が圧倒的多数と考えられます。
そのため、CTAには、情報収集目的の訪問者に対し、より深い情報を提供するダウンロード資料へ誘導し、リード獲得につながるような導線にデザインすることが求められます。
【コンテンツ制作編】BtoBとBtoCのデザインにおける違い
続けてBtoBのコンテンツ制作における、デザインのポイントを紹介します。
コンテンツのうち、バナーデザイン制作のコツについては、下記の記事で詳しく紹介していますので、ご覧ください。
「BtoB企業のバナーデザイン制作のコツを5つ紹介!BtoCとの違いも解説」
導入効果を明確に打ち出す
導入に際し、経済合理性を重視するBtoBのコンテンツ制作においては、導入効果を明確に打ち出す必要があります。
BtoCでは、感性に訴えるデザインが効果的なことも多いのが特長です。例えば、「夏までにメリハリボディーを手に入れる」といったコピーとともに、「くびれの写真を載せる」といった手法です。
一方、BtoBの場合には、製品・サービスの購入によって得られる具体的な経済効果を提示するのが効果的です。その際には、「導入企業の売上平均27%増加」「従業員の平均残業時間33%減少」など、明確に数値として示すことが重要です。
コンテンツのストーリーも、論理的にデザインする
オウンドメディアの記事や顧客に配信するメール、ダウンロード資料などのコンテンツの最終パートでは、読者に起こしてもらいたい行動を促します。しかし、そこに至るまでのストーリーが論理的でないと、行動に移してもらえません。
ペルソナのリテラシーにあわせた導入文から入り、読者が知りたい情報を必要十分にわかりやすく伝え、読者に起こしてもらいたい行動へとつなげるよう、コンテンツのストーリーをデザインしましょう。
また、コンテンツを制作する際には、作り手が伝えたい内容を中心にストーリーを組み立ててしまいがちです。自社商材の優位性を伝えたいあまりに情報量が多くなりすぎると、必要な情報を効率的に入手したいと考える、BtoBの読者のニーズにマッチしません。コンテンツのストーリーは、論理的かつ端的に、必要な情報を手渡せるようなデザインを心掛けましょう。
eBookとホワイトペーパーを使い分ける
マーケティングに使われるダウンロード資料には、「eBook」「ホワイトペーパー」の2つがあります。
このうちeBookは、写真やイラストが豊富に用いられているのが特長です。BtoCの場合、ビジュアル訴求力の強いeBookが採用されるケースが多くみられます。
一方のホワイトペーパーは、データやグラフを用いて解説する資料を指します。感性よりも経済合理性を重視するBtoBビジネスの場合には、ホワイトペーパーが多用されるのが一般的です。ただし、BtoBでも、eBookを採用すると効果的な場面もあるので、適切に使い分けると良いでしょう。
BtoBにおけるeBookとホワイトペーパーの使い分け方については、下記の記事をご覧ください。
「BtoB向けeBook制作のポイントを解説!ホワイトペーパーとの違いや使い分け方も」
まとめ
BtoBでサイトやコンテンツをデザインする際には、BtoBビジネスの特長を踏まえた上で取り組むことが重要です。
特に、BtoBの商材は、読者に伝える情報量が多くなる傾向があるため、伝えたい情報の優先順位や情報要素のまとまりを意識して進めましょう。あえてスマホデザインを意識すると、表示できる情報量が限られるため、結果的に情報の優先順位づけができるので、おすすめです。
なお、メディックスでは、長年にわたってBtoBに特化した支援を行ってきたことから、BtoBマーケティングの実案件を通した経験とノウハウを、組織的に保有しています。本記事で紹介したコンテンツ制作をはじめ、広告運用や解析ツールを用いた中間指標の設計・分析など、クライアントの成長フェーズに応じて適切なソリューションの提供が可能です。
BtoBマーケティングでお困りの際は、ぜひ、お気軽にお問い合わせください。