「BtoBサイトを成功させるポイントは?」
「サイト制作の成功事例を知って参考にしたい」
BtoB企業のマーケティング担当者の中には、このような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
BtoBサイトは、ただ作れば問い合わせや集客が増加するわけではなく、デザインやCTAなど、あらゆる要素を考慮しながら緻密に設計していく必要があります。
BtoBサイトから成果を出したいのであれば、設計前に成功するポイントやその後の運用方法を成功事例を通して学んでおくことが重要です。
本記事では、BtoBサイトを成功に導くポイントと、実際の成功事例を紹介します。
目次
BtoB サイトの目的とは?(特徴と利点)
本題に入る前に、そもそもBtoBサイトはどのような役割をもつべきなのか、特徴・利点について説明します。
1.専門性と信頼性の向上
BtoBサイトは、企業の専門性と信頼性を高める役割を果たします。企業は自社のウェブサイトを通じて、専門的な情報や知識を提供することで、業界内でのリーダーシップを確立することができます。信頼性のある情報提供と専門的なイメージは、他の企業との取引において重要な要素となります。
2.マーケティングと販売の促進
BtoBサイトは、企業が自社の製品やサービスの販売促進するための重要なツールです。ウェブサイト上で製品やサービスの特長や利点を魅力的に伝えることで、新規顧客の獲得や既存顧客との関係強化につなげることができます。また、BtoBサイトは販売プロセスを効率化し、オンライン上での取引を容易にすることも可能です。
3.情報伝達とコミュニケーションの効率化
BtoBサイトは、企業とビジネスパートナーとの間で情報伝達とコミュニケーションを効率化するために役立ちます。企業は自社のウェブサイト上で、製品やサービスの詳細情報、価格、取引条件などを提供することで、ビジネスパートナーが自社の情報を簡単に入手することができます。また、オンラインフォームやチャット機能を活用することで、お問い合わせやサポートの受け付けもスムーズに行えます。
4.グローバル展開も含めた営業活動の拡大
BtoBサイトは、企業がグローバルな市場に進出する際に不可欠なツールです。ウェブサイトを通じて、企業は地理的な制約を超えて潜在顧客やパートナーと接触することができます。また、多言語対応や国際取引のサポートなど、グローバル展開に必要な機能を組み込むことで、国際市場での競争力を高めることができます。
BtoBサイト制作・リニューアルを成功に導く7つのポイント
BtoBサイトの制作やリニューアルは、ただ作ればいいだけではなく、細かなところまで気を配って、はじめて問い合わせ数や成約率の増加につながります。
BtoBサイトの制作・リニューアルを成功に導くために重要な7つのポイントをおさえておきましょう。
1.ターゲットオーディエンスの理解
BtoBサイトを設計する際には、まずターゲットオーディエンスを理解することが重要です。どのような業種や企業規模のビジネスパートナーを想定しているのか、彼らのニーズや課題は何かを把握しましょう。それによって、コンテンツの方向性やトーン、情報の深さなどを決定することができます。
ターゲット顧客を明確にするためには、以下の点を掘り下げることが重要です。
・ターゲット顧客の課題
・ターゲット顧客のニーズ
・ターゲット顧客の痛み
・ターゲット顧客の欲求
・ターゲット顧客の価値観
2.トップページのファーストビューにはユーザが求めている情報を掲載
BtoBサイト制作のポイントの1つとして、トップページのファーストビューには、ユーザが求めている情報を掲載することが挙げられます。
例えば、
・何をしている会社なのか
・お問い合わせページのリンク
・資料ダウンロードページへのリンク
などのユーザが求めている情報を掲載しましょう。
トップページのファーストビューは、企業名とサービス名で検索したユーザが、一番初めに見るエリアです。
中には「ユーザファーストを貫きます」のような企業理念を掲載している企業もありますが、これはせっかくのスペースを無駄にしているといっても過言ではありません。なぜなら、顧客は、企業理念で製品やサービスを選定することはないからです。
トップページのファーストビューは、雑誌でいえば「表紙」のようなものなので、最初の数秒でユーザが興味を持つように、特に注力して設計しなければなりません。
3.ユーザの目的に沿った分かり易いデザインを
サイト制作には、ターゲットとなるユーザに合わせたデザイン設計が求められます。
例えば、BtoCサイトでユーザに楽しみを与えた上で商品に興味を持ってもらいたい場合、派手な演出やアニメーションを使ったポップで動きのあるデザイン案が考えられるかもしれません。
消費者に楽しみを与えることが商品の売上につながるBtoCサイトだからこそ、アニメーションや派手な演出が効果的になります。
BtoBサイトを制作するときも、このようにユーザの目的に沿ったデザインを考えることが重要です。
BtoBサイトのユーザは、
・資料をダウンロードしたい
・導入事例をみたい
などの明確な目的があってサイトを訪問します。
BtoCサイトとは違って、動きのあるデザインや派手な演出を求めて訪問しているわけではない点に注意が必要です。
そのため、BtoBサイトで意識するべきは、派手なデザインや凝ったアニメーションよりも、必要なコンテンツに速やかに到達できるユーザビリティを意識したサイト設計です。
最低限のデザインに抑えた上で、ユーザがすぐに目的のコンテンツに辿り着けるような導線設計を考えましょう。
4.CTA(コールトゥアクション)が適切に配置されている
CTA(コールトゥアクション)とは、企業がサイト訪問者に対して喚起したい行動導線のことです。多くの場合は「資料を請求する」や「問い合わせる」といった文言記載で、ボタンやリンクに表示されます。
コンバージョン獲得を向上させるためにも、CTAはサイト訪問者の心理に立ち、適切な配置やデザインを検討しましょう。
CTAの具体的な設置場所には、
・トップページのファーストビュー
・グローバルナビゲーション
・コンテンツの読み終わり
などが挙げられます。
グローバルナビゲーションとは、Webサイトのすべてのページに共通して設置されている案内リンクのことです。
視線の流れや自然に目につく場所を考えることで、ユーザに気づいてもらいやすいCTA配置ができます。
また、訪問者に喚起したい行動はできる限り絞ることも重要です。CTAボタンが多すぎるとユーザが選択に迷いやすくなり、最終的に選択を諦めてしまう恐れがあります。
「問い合わせ」や「資料ダウンロード」、「サービスページへの遷移」など、ユーザに喚起したいアクションは多くあるかもしれませんが、優先事項を決めて、ユーザが選びやすいCTAボタンの配置を心掛けましょう。
5.サービスや他社との違いが明確にイメージできる
BtoBサイトの制作やリニューアルを検討する際、競合サイトも参考にするかもしれませんが、真似をしすぎると競合サイトとの差別化が難しくなり、ユーザが自社を選んでくれる可能性が低くなります。
BtoBサイトを成功させるためには、サービスや他社との違いが明確にイメージできるような工夫も必要です。
例えば、
・特長ページ
・価格ページ
・導入事例ページ
の3つは、訪問者である見込み客がサービス・製品を選定するにあたって、各社ごとの強みや弱みを把握する重要なページとなります。
これらのページで、
・選ばれる理由はなにか
・強みはなにか
・導入したらどのようなメリットがあるのか
などの「見込み客が知りたいこと」をわかりやすく伝える努力が必要です。
6.EFO(エントリーフォーム最適化)がされている
EFO(エントリーフォーム最適化)とは、フォームの入力完了率を高める施策のことです。
エントリーフォームは、コンバージョンに直接つながる重要なパーツですが、このエントリーフォームがわかりづらければ、せっかくユーザがフォームに辿り着いても入力を諦めて離脱してしまう恐れがあります。
EFOを実施し、機会損失を減らす努力をしましょう。
具体的には、
・未入力個所を教えてくれる
・半角/全角の自動変換
・郵便番号入力で住所を自動で表示する
・エラー個所を教えてくれる
などの施策が挙げられます。
EFOでは、「電話番号も欲しい」「予算を教えて欲しい」「自社を認知したチャネルも教えて欲しい」と多くの情報を要求しがちですが、入力途中の離脱を避けるためにも、項目数は最低限に抑えることが重要です。
現在は、MAツールやフォーム作成ツールなど、簡単にEFOを行えるツールも多いので、積極的に活用しましょう。
EFOに注力すれば、モチベーションの高いユーザを確実にコンバージョンへ結び付けられます。
EFOについての詳細はこちら▼
BtoB企業のEFOは、どうやって進める?2つのポイントと手順を解説
7.SEOに最適化したコンテンツ
BtoBサイトのコンテンツ戦略では、SEOに最適化したコンテンツを作成することも重要です。ターゲットキーワードの選定やメタデータの最適化、内部リンクの構築などを通じて、検索エンジンからのアクセスを増やしましょう。
SEOについての詳細はこちら▼
BtoBのSEO対策の基本解説!成功するためのポイント・ステップ・ツールを紹介
BtoBサイトの運用を成功に導く4つのポイント
BtoBサイトは、制作やリニューアルをして終わりではありません。
サイトから利益をもたらすためにも、SEO対策やLPのテストなど、継続的なサイト運用を行う必要があります。
BtoBサイトの運用を成功に導く4つのポイントを把握しておきましょう。
1.SEO対策を狙ったオウンドメディアの運用を
SEO対策を狙ってオウンドメディアを運用することは、情報収集フェーズの見込み客に自社の認知を得る目的で非常に有効です。
検索エンジンで上位表示されるまでには時間がかかるものの、1度上位に表示されれば、無料で質のいいアクセスを運んできてくれます。結果的に、問い合わせや申し込みといったコンバージョン増加にもつながります。
会社の基本情報を掲載するコーポレートサイトと、ノウハウや業界知識など見込み客が知りたい情報を発信し続けるオウンドメディアは別で用意します。
具体的には、コーポレートサイトとは別ドメインで運用するのか、サブドメインで運用するのか、もしくは、サブディレクトリで運用するのか、は戦略に合わせて選択しなければなりません。
どの運用方法にも一長一短あるので、オウンドメディア運用では、各運用方法の特長も把握しておきましょう。
2.Web広告もあわせて運用
SEO対策は成功すれば質のいいアクセスを運んできてくれますが、上位表示まで時間がかかる上に、ノウハウや継続的なコンテンツ制作体制が必要というデメリットもあります。
SEO対策のデメリットやリスクを補うためにも、SEO対策と併せてWeb広告の運用を検討しましょう。そうすることで、絶え間なくリードを獲得する仕組みの構築が可能です。
ただし、Web広告の運用にも一定のノウハウが求められます。
いくつもあるWeb広告媒体の特長の理解や、正しいアカウント設計、クリエイティブのテストなど、成果を出すためには複数のポイントを押さえておかなければなりません。
3.CTAやLPは、常にテストをする
Web広告の費用対効果を高めるには、CTAやLPのテストが欠かせません。
Web広告は、出稿すれば必ずコンバージョンするわけではなく、CTAの配置やボタンのサイズ、テキストなどの要素によって、結果は大きく変わります。成果を高めるためにも、「どのような配置で」「どのようなサイズであれば」「コンバージョン率が向上するのか」を積極的にABテストしなければなりません。
LPに関しても、ヒートマップツールやアクセス解析ツールなどを用いて、サイトを改善していく必要があります。
例えば、ヒートマップツールを用いた場合、
・読んでほしい個所なのに読まれていない個所
・多くのユーザが離脱している個所
・コンバージョン地点
などの把握が可能です。
ツールを用いて課題を見つけることで、スクロール率やクリック率を改善できます。このようなテストは1度で終わるのではなく、常に続けて改善を重ねていくようにしましょう。
4.常にコンテンツを制作し続ける
BtoBサイトでは、常にコンテンツを制作し続ける姿勢が重要です。
見込み客のカスタマージャーニーを描き、見込み客の状態に適したコンテンツを提供するようにしましょう。
BtoBサイトで成果を出すには、メルマガやブログ、ホワイトペーパー、ウェビナーなど、常に必要なコンテンツや、トレンドを抑えたコンテンツ開発が求められます。
内製できれば自社のノウハウをスピーディに提供できるためベストですが、継続的に質の高いコンテンツを速やかに開発したいのであれば、制作パートナーを見つけるのことも選択肢に含めて検討しましょう。
BtoBサイトリニューアルの成功事例3選
メディックスでは、これまで多くの企業様のサイトリニューアルを支援させていただき、問い合わせ数や成約率の向上に貢献してきました。
ここでは、BtoBサイトリニューアルの3つの成功事例を紹介します。
1.富士電機ITソリューション株式会社様
民間企業や官公庁、学校といった幅広い顧客に対して、様々なITソリューションを提供している富士電機ITソリューション株式会社様は、非常に早い段階からWebマーケティングに取り組んでおり、2004年から軽技専用の製品サービスサイトを開設しています。
当初はサービスサイト経由で多くの問い合わせを獲得できていましたが、年々Webマーケティングでの競争が激化し、サイト経由での問い合わせが減少したことを課題としていました。
問い合わせの減少により、同社ではある時期からウェブマーケティングに関わる予算が削減され、Webマーケティングによる顧客創出をあまり重視しなくなっていた過去もあります。
メディックスは、そのような時期に同社のBtoBサイトのリニューアルをサポートさせていただきました。
リニューアルをサポートした結果、問い合わせ数はリニューアル前の約3倍という成果が表れ、Webマーケティングによる顧客創出に、再び希望を見出せるようになりました。
富士電機ITソリューション株式会社様でのサイトリニューアルについて、さらに詳しい事例は、下記からダウンロードできます。
2.ビジネスエンジニアリング株式会社様
ビジネスエンジニアリング株式会社は、日本初となるSAP社のパートナーとしてSAP製品を取り扱っているほか、生産管理・販売管理・原価管理・経営管理を実現する製造業向けグローバルパッケージである「mcframe」の開発・販売などを行っています。
同社が行うオンラインでの新規顧客開拓の手段は、コーポレートサイトや製品サイトといったWebサイトの運用にとどまっていました。
それだけでは思っているような新規顧客開拓ができなかったので、スポット的にリスティング広告を出稿するようになりましたが、Web広告運用でも期待したような成果は得られないままでした。
そのような時期に、メディックスは同社のWeb広告運用やランディングページ作成のサポートを行います。
結果、WebサイトでのCV数は従来の約10倍になり、これまでの大きな課題の解決に役立ちました。
ビジネスエンジニアリング株式会社様での成功事例の詳細は、下記からダウンロードできます。
3.リスモン・ビジネス・ポータル株式会社様
リスモン・ビジネス・ポータル株式会社は、リスクモンスター株式会社のグループ企業として、組織のスムーズな運営や業務効率化に役立つクラウド型グループウェア「J-MOTTO(ジェイ・モット)」を運営しています。
同社が行っていた従来のマーケティング施策は、外部メディアに記事を出稿し、資料請求を受けたあとに、紙のパンフレットを郵送するといったアナログな方法が中心でした。
そのあと、リスティング広告とSEO対策を外部パートナーに依頼しましたが、一定のCV数は達成できているものの「なぜ、CVがとれているのか」がわからず、ノウハウが蓄積されない状態が続いてしまいます。
メディックスは、そのような時期に、同社のサポートに入らせていただきました。
『なんとなくうまくいかない』と感じていた要素を1つひとつ紐解いた上で、具体的な改善点を説明することにより、わからない点の理解が進んでいきました。
結果として、CVが倍増。また、CV後の成約も1.5ポイント向上するといった成果を得ます。
リスモン・ビジネス・ポータル株式会社様の成功事例についての詳細は、下記からダウンロード可能です。
まとめ
BtoBサイトの制作やリニューアルは、やみくもに進めるのではなく、デザインや掲載する情報などのポイントを押さえた上で、緻密に設計していくことが重要です。
サイト制作後は運用にも注力し、継続的に集客や成約を達成できるようなサイトづくりを心掛けましょう。
また、サイト制作では成功事例ではなく、失敗事例を知ることも重要です。費用と時間の両方を費やしたあとに失敗しないように、BtoBサイトの失敗例も確認しておきましょう。
「BtoBサイトの失敗例8つと対策方法!制作会社選びの注意点も紹介」
メディックスでは、広告の流入先となるランディングページからWebサイト、ダウンロードコンテンツまで、幅広い制作サービスを実施しています。
また、本記事でも紹介した
・広告施策の提案
・SEO対策
・カスタマージャーニーの作成
・MA導入、運用支援
などのBtoBマーケティングも一気通貫で、ご支援可能です。
BtoBマーケティングでお困りの際は、お気軽にご相談ください。